方針
全項が非負で総和が なので、各 は であり、 が使える。(1)は 、 を用いて帰納法を組む。(2)は(1)の証明中の2つの不等式が等号でなければならないことを逆にたどる。(3)は と(1)、および全体の和から を挟み撃ちで出し、 と を展開して、最初の3項のうち1つだけが になることを示す。
解答
はじめに、 かつ であるから、各 について である。したがって である。また部分和は 以下なので である。
(1) のとき であるから、 は成り立つ。
ある で が成り立つと仮定する。このとき であり、 だから である。一方 なので である。よって であり、したがって である。数学的帰納法により、すべての について が成り立つ。
(2) とする。(1)の証明より常に である。両端が等しいので、中央の不等式もすべて等号でなければならない。特に である。 だから、両辺を割って を得る。
(3) とする。(1)より である。一方、 かつ全体の和が なので である。したがって である。以上から である。
よって かつ である。後者を展開すると である。 を代入すると を得る。
ここで である。もし のうち2つ以上が正なら、たとえば正の2項の積が左辺に現れ、右辺 はそれに残りの1項をさらに掛けたもの以下である。残りの1項は高々 なので、左辺が右辺に等しくなることはできない。したがって、 のうち少なくとも2つは0である。
さらに和が であるから、残りの1つは である。よっての3通りである。これらの場合、すでに最初の3項の和が なので、 ではすべて でなければならない。
したがって となる数列は 種類である。
別解
解法2(差の漸化式と等号条件を追う)
方針
の漸化式を非負な2項の和として作り、帰納法と等号条件を同時に処理する。(3)では を具体化して3通りを分類する。
解答
全体の和が だから(1)
とおくと であり、となる。右辺の係数と第2項は非負なので、帰納法からがすべての で成り立つ。
(2)
なら、上の非負な2項の和が0になる。特に より 、従って(3)より 、従って である。また非負な各項が0になるのでさらに だからの3通りである。いずれも では となるので、求める数列は 種類である。
総評
積 と残量 の不等式を、帰納法と等号条件で追う問題。難度は高め、計算量は中程度で、目安時間は24〜28分。差 の漸化式を非負項の和にすると、(1)の帰納法、(2)の逆向き、(3)の3通りの分類を一つの仕組みで処理できる。