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大阪大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験(数学理系)理系数学 第3問

nを3以上の自然数とする.
Oを中心とする半径1の円において,
円周をn等分する点P0,P1,,Pn1を時計回りにとる.
i=1,2,,nに対して,
直線OPi1OPiとそれぞれ点Pi1Piで接するような放物線をCiとする.
ただし,Pn=P0とする.
放物線C1,C2,,Cnによって囲まれる部分の面積をSnとするとき,limnSnを求めよ.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

図形と方程式積分三角関数 座標設定面積計算極限計算

方針

隣り合う2半径のなす角を 2α とし、α=π/n とする。1つの区画だけを考え、角の二等分線を x 軸、隣り合う接点を (cosα,±sinα) に置く。対称性から放物線は x=Ay2+B と書ける。接点を通る条件と、接線が半径 OPi と一致する条件から A,B を決める。1区画の面積は、上下対称性で2倍し、半径の直線と放物線の間を積分する。最後に n 倍して極限を取る。

解答

α=πn とおく。隣り合う2つの半径のなす角は 2α である。1つの区画だけを考え、角の二等分線を x 軸に取ると、2つの接点を (cosα,sinα),(cosα,sinα) とおける。

この2点でそれぞれ半径に接する放物線は、x 軸に関して対称である。したがって x=Ay2+B と書ける。点 (cosα,sinα) を通るので cosα=Asin2α+B である。

また、この点での接線は半径 OPi と一致する。曲線 x=Ay2+B について dxdy=2Ay だから、接線の傾きは dydx=12Ay である。y=sinα で接線の傾きは tanα なので、12Asinα=tanα である。よって A=cosα2sin2α であり、先ほどの通過条件から B=cosα2 である。したがって放物線は x=cosα2sin2αy2+cosα2 である。

この1区画の面積を求める。上半分 0ysinα では、半径の直線は x=cosαsinαy である。放物線はこの直線より右側にあるので、1区画の面積は上下対称性により20sinα(cosα2sin2αy2+cosα2cosαsinαy)dyである。計算すると2[cosα6sin2αy3+cosα2ycosα2sinαy2]0sinα=2(sinαcosα6+sinαcosα2sinαcosα2)=sinαcosα3.同じ面積の区画が n 個あるので、Sn=nsinαcosα3=n6sin2α=n6sin2πnである。したがってlimnSn=limnn6sin2πn=π3である。

一つの区画と放物線

別解

解法2

方針

一つの扇形を角の二等分線に沿って座標化し,縦座標を sinα で規格化する。放物線と半径の差が完全平方になることを使い,積分を即座に計算する。

解答

α=πn とする。一つの区画で角の二等分線を x 軸に取ると,放物線はx=cosα2(1+y2sin2α)であり,上側の半径はx=ycotαである。ここで v=y/sinα と置けば,両者の差はxparabolaxradius=cosα2(1+v2)vcosα=cosα2(1v)2.したがって上下を合わせた一区画の面積はAn=20sinα(xparabolaxradius)dy=sinαcosα01(1v)2dv=sinαcosα3.回転対称な区画が n 個あるのでSn=n3sinαcosα=n6sin2πn.よってlimnSn=π3である。差が完全平方になるため,被積分関数が常に非負であることも同時に確認できる。

総評

難度8、計算量7。目安時間は30〜38分。回転対称性により1区画だけを座標化するのが第一歩である。放物線は接点を通るだけでなく、その点で半径に接するので、接線の傾き条件まで使って係数を決める。面積計算では、放物線と2本の半径で囲まれる部分を積分するため、上半分では半径の直線 x=ycotα と放物線の差を取る。単に放物線の下の面積を積分すると別の領域になるので注意したい。最後は nsin(2π/n)2π を使えばよい。

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出典: 大阪大学 2004年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。