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大阪大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

直線y=xlで,直線y=xlで表す.
直線llのどちらの上にもない点A(a,b)をとる.
Aを通る直線mが2直線llとそれぞれ点PPで交わるとする.
QOP+OP=OA+OQを満たすようにとる.
ただし,Oxy平面の原点である.
直線mを変化させるとき,
Qの軌跡はllを漸近線とする双曲線となることを示せ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

図形と方程式ベクトル 座標設定軌跡ベクトル成分計算

方針

2直線 l:y=xl:y=x を新しい座標軸とみなすため,u=x+yv=xy とおく。この座標では lv=0lu=0 になり,点 P,P は軸上の切片として扱える。ベクトル条件から Q の新座標 (U,V) と切片の関係を出し,A が直線 PP 上にある条件を整理して UV=(a+b)(ab) を得る。最後に元の座標へ戻すと,漸近線が l,l である双曲線になる。

解答

(x,y) に対して u=x+y,v=xy とおく。この座標では,直線 l:y=xv=0,直線 l:y=xu=0 で表される。点 A(a,b) に対応する値を u0=a+b,v0=ab とおく。Al,l のどちらの上にもないので u0v00 である。

直線 ml の交点 Pu 座標を p とすると,P(p,0) と表せる。また,ml の交点 Pv 座標を q とすると,P(0,q) と表せる。点 Q の新座標を (U,V) とする。ベクトル条件OP+OP=OA+OQは新座標でも成分ごとに成り立つので (p,0)+(0,q)=(u0,v0)+(U,V) である。したがって p=U+u0,q=V+v0 である。

まず p,q がともに0でない場合を考える。直線 PP は新座標平面で切片形 up+vq=1 と書ける。点 A がこの直線上にあるから u0U+u0+v0V+v0=1 である。分母を払うと u0(V+v0)+v0(U+u0)=(U+u0)(V+v0) であり,整理して UV=u0v0 を得る。

もし p=q=0 なら,P=P=O で,直線 mOA を通る。このときベクトル条件より Q=A であり,新座標では (U,V)=(u0,v0) となるから,やはり UV=u0v0 が成り立つ。

元の座標で Q=(X,Y) と書けば U=X+Y,V=XY であるから,軌跡は (X+Y)(XY)=(a+b)(ab) すなわち X2Y2=a2b2 である。a2b20 なのでこれは双曲線であり,X+Y=0XY=0,すなわち y=xy=x を漸近線にもつ。

逆に,この双曲線上の点 (U,V) に対し,p=U+u0q=V+v0 とおけば,p=q=0 のときは直線 OA,そうでなければ切片 (p,0),(0,q) を結ぶ直線をとることで同じ点 Q が得られる。したがって点 Q の軌跡は,直線 l,l を漸近線とする上の双曲線である。

u=X+Y, v=XY では uv=(a+b)(ab) となる.

総評

2本の斜めの直線を新しい座標軸に取り直すと,文系第3問の切片問題と同じ構造になる。目安は20分程度。Al,l 上にないことは (a+b)(ab)0 を保証し,軌跡が退化しないために必要である。直線 m が原点を通る場合は切片形だけでは扱いにくいので,P=P=O の場合を別に確認しておくと答案が堅い。

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出典: 大阪大学 2006年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。