方針
共有点では x>0 なので,xsin2x=x を sin2x=1 に割り戻せる。したがって共有点の x 座標は π/2 から π 間隔で並ぶ。接することは,曲線の導関数がその点で直線 y=x の傾き1と一致することを示せばよい。面積は,隣り合う共有点の間で直線が上,曲線が下にあり,差が xcos2x になることから積分する。
解答
(1)
共有点では xsin2x=x である。問題では x 座標が正の共有点を考えるので x>0 であり,両辺を x で割って sin2x=1 を得る。したがって x=2π+kπ(k=0,1,2,…) である。小さい順に並べると,点 An の x 座標は xn=2(2n−1)π である。
次に接することを示す。曲線 y=xsin2x の導関数は dxd(xsin2x)=sin2x+xsin2x である。x=xn では sin2xn=1 かつ sin2xn=sin((2n−1)π)=0 だから,接線の傾きは 1+0=1 である。直線 y=x の傾きも1であり,しかも両者は An で共有点をもつ。よって点 An において曲線と直線は接している。
(2) An の x 座標を a=2(2n−1)π とおくと,An+1 の x 座標は a+π である。この区間では x−xsin2x=xcos2x≧0 なので,求める面積 Sn は Sn=∫aa+πxcos2xdx である。cos2x=(1+cos2x)/2 を用いるとSn=21∫aa+πxdx+21∫aa+πxcos2xdx=[4x2+4xsin2x+8cos2x]aa+π.ここで 2a=(2n−1)π なので,sin2a=sin(2a+2π)=0,cos2a=cos(2a+2π)=−1 である。よって三角関数を含む項は上下端で打ち消し合い,Sn=4(a+π)2−a2=42aπ+π2. a=(2n−1)π/2 を代入すると Sn=4(2n−1)π2+π2=2nπ2 である。したがって Sn=2nπ2 である。
総評
共有点列は sin2x=1 からすぐ出るが,接することは導関数で傾きまで確認する必要がある。目安は18分程度。面積では直線 y=x が上側で,差が xcos2x になることを明記する。積分の三角関数部分は周期により端点で消えるので,そこを一行書くと計算の見通しがよくなる。
冊子PDFで見る阪大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 2006年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。