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大阪大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

xy平面において,放物線y=x2Cとする.
また,実数kを与えたとき,y=x+kで定まる直線をlとする.

(1) 2<x<2の範囲でClが2点で交わるとき,kの満たす条件を求めよ.

(2) kが(1)の条件を満たすとき,
Clおよび2直線x=2x=2で囲まれた3つの部分の面積の和Skの式で表せ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

関数積分 判別式面積計算、絶対値の処理

方針

(1) は交点の x 座標を2次方程式 x2xk=0 の2根として扱う。放物線 y=x2xk の軸は x=12 で区間 (2,2) 内にあるため,2根が区間内に入る条件は,判別式が正で,右端 x=2 で正になることを中心に整理できる。左端 x=2 の条件は結果的に弱いが,答案では確認しておく。(2)は3つの部分の面積の和を,[2,2] における x2xk の積分として表す。根の間では直線が上,根の外側では放物線が上なので,全体積分に根の間の面積を2回加える形で計算する。

解答

(1)

交点の x 座標は x2=x+k すなわち f(x)=x2xk=0 の根である。2点で交わるためには判別式が正でなければならないので 1+4k>0 である。

また,f(x) は下に凸で,軸は x=12 であり,これは 2<x<2 の範囲に入っている。2根がともに (2,2) に入るためには,区間の両端で f(x)>0 であればよい。実際,軸が区間内にあり判別式が正なら,端点で正であることにより2つの根は端点の内側にある。

端点での値は f(2)=4+2k=6k,f(2)=42k=2k である。したがって 6k>0,2k>0 が必要であり,このうち強い条件は k<2 である。判別式の条件と合わせて 14<k<2 である。

(2)

(1) の条件のもとで,f(x)=x2xk の2根を α<β とする。このとき βα=1+4k である。また f(x)<0α<x<β で起こり,それ以外では f(x)>0 である。

求める3つの部分の面積の和はS=22x2xkdxである。まず符号を無視した積分は22(x2xk)dx=[x33x22kx]22=1634kである。

次に,α<x<β における直線と放物線の間の面積を求める。f(x)=(xα)(xβ) だから f(x)=(xα)(βx) であり,αβf(x)dx=αβ(xα)(βx)dx=0βαu{(βα)u}du=(βα)36である。

絶対値積分では,根の間の負の部分を正に反転するので,符号なしの全体積分にこの面積を2回加えればよい。したがってS=(1634k)+2(βα)36=1634k+(1+4k)3/23である。よって S=1634k+(1+4k)3/23 である。

3領域を別々に追わず,2曲線の差の絶対値として一度に数える。

別解

解法2

方針

放物線と直線の差を平方完成し,軸 x=1/2 からの距離で考える。
2根を 1/2±h と書けば,交点条件と根の間の面積がともに h だけで表せる。

解答

(1) x2xk=(x12)2(k+14)と平方完成する。2つの交点が存在するためにはh=k+14>0でなければならず,交点の x 座標は12h,12+hである。両方が (2,2) に入る条件は12h>2,12+h<2.後者の方が強く,0<h<3/2 となる。ゆえに14<k<2.(2)u=x12とおくと,2曲線の差は u2h2 である。根の間で直線が放物線より上にある面積を A とすればA=hh(h2u2)du=43h3.一方,符号を付けた全区間の積分は22(x2xk)dx=1634k.絶対値を取るには負の部分をもう一度加えるからS=1634k+2A=1634k+83(k+14)3/2=1634k+(1+4k)3/23.

総評

難度5,計算量5。前半は「2根が区間内にある条件」を,判別式と端点の符号で処理する標準問題である。f(2)>0 だけを見ると k<6 までしか出ず,右端 x=2k<2 が本質になる。(2)は3つの領域を個別に積分するより,x2xk の積分としてまとめると見通しがよい。ただし根の間では符号が反転するため,交点間の面積を2回加える理由を明記すること。目安時間は18分から22分。

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出典: 大阪大学 2007年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。