方針
x=0 が交点でないことを確かめ,m=xf(x) として原点と曲線上の点を結ぶ傾きの値域を調べる.負の側で2点,正の側で1点となる条件を読む.
解答
直線と曲線の交点では 2x3+x2−3=mx が成り立つ。ここで x=0 を代入すると左辺は −3、右辺は 0 となるため、x=0 は交点の x 座標ではない。したがって x=0 として割ることができ、m=x2x3+x2−3=2x2+x−x3 である。
右辺を φ(x)=2x2+x−x3(x=0) とおく。すると φ′(x)=4x+1+x23=x2(x+1)(4x2−3x+3) である。4x2−3x+3 の判別式は (−3)2−4⋅4⋅3=−39<0 であり、先頭係数が正なので常に正である。したがって φ′(x) の符号は x+1 の符号だけで決まる。
よって φ(x) は x<−1 で減少し、−1<x<0 および 0<x で増加する。またφ(−1)=4,x→−∞limφ(x)=∞,x→−0limφ(x)=∞,x→+0limφ(x)=−∞,x→∞limφ(x)=∞である。
したがって、x<0 では m>4 のときに2個、m=4 のときに1個、m<4 のときに0個の解をもつ。一方、x>0 では任意の実数 m に対して1個の解をもつ。相異なる3点で交わるには、負の側で2点、正の側で1点が必要なので、求める範囲は m>4 である。
傾き関数の2つの枝
別解
解法2
方針
gm(x)=f(x)−mx とおき,三次関数が相異なる3零点をもつための極大値・極小値の符号を調べる.最後に中間値の定理で十分性まで確認する.
解答
三次方程式の増減から判定する。gm(x)=f(x)−mx とおくと gm(x)=2x3+x2−mx−3 である。gm(x)=0 が相異なる3つの実数解をもつには、三次関数の左側の極値が正、右側の極値が負でなければならない。極値をとる点を r とすると gm′(r)=6r2+2r−m=0 より m=6r2+2r であり、gm(r)=2r3+r2−(6r2+2r)r−3=−4r3−r2−3=−(r+1)(4r2−3r+3)となる。4r2−3r+3>0 だから、左側の極値が正になるには、その位置が r<−1 であることが必要である。左側の極値の位置は r=6−1−1+6m なので、r<−1 は 1+6m>5、すなわち m>4 と同値である。
逆に m>4 のときは gm(−1)=m−4>0,gm(0)=−3<0 であり、さらに x→−∞ で gm(x)→−∞、x→∞ で gm(x)→∞ である。よって中間値の定理により (−∞,−1)、(−1,0)、(0,∞) にそれぞれ解が存在する。三次方程式なので解は高々3個であり、相異なる3点で交わる。したがって条件はやはり m>4 である。
総評
文系第2問の後半と同じ内容だが、理系では解法選択の速さも問われる。目安時間は12分程度。xf(x) を調べる方法は、直線が原点を通ることを利用する最短ルートである。x=0 が交点でないこと、m=4 では接点を含む2点にしかならないことを必ず書く。解法2の三次関数の極値法は必要十分性まで示せるが、式変形が長くなるため、試験では主解の傾き関数の方法が安定する。
冊子PDFで見る阪大の関数の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 2005年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。