方針
弦の両端を a=n,b=n+1 とおき,x=n+u (0≦u≦1) で区間を長さ1にそろえる。曲線上の半径の2乗は x=(1−u)a2+ub2,弦上の半径は (1−u)a+ub である。したがって断面積の差は u(1−u)(b−a)2 ときれいに出る。体積を積分で求めたあと,(n+1−n)2=1/(n+1+n)2 を使って極限を評価する。
解答
a=n,b=n+1 とおく。また x=n+u(0≦u≦1) とおく。このとき曲線 C 上の点の y 座標は x であり,その2乗は x=n+u=(1−u)n+u(n+1)=(1−u)a2+ub2 である。
一方,弦 l 上の y 座標は,両端の値を一次補間して (1−u)a+ub である。y=x は上に凸であり,この弦はグラフの下側にある。したがって回転体の体積はV=π∫01{(1−u)a2+ub2−((1−u)a+ub)2}duである。
ここで中身を整理すると(1−u)a2+ub2−((1−u)a+ub)2=(1−u)a2+ub2−((1−u)2a2+2u(1−u)ab+u2b2)=u(1−u)a2+u(1−u)b2−2u(1−u)ab=u(1−u)(b−a)2である。よってV=π(b−a)2∫01u(1−u)du=6π(b−a)2である。すなわちV=6π(n+1−n)2=6π⋅(n+1+n)21である。
したがって(n+1+n)2n⟶41よりn→∞limnV=24πである。
また V は 24nπ と同じ程度で小さくなるので,naV が正の有限値に収束するには a=1 でなければならない。よって a=1,b=24π である。
各 x で「外半径の2乗−内半径の2乗」を積分する。
総評
難度6,計算量5。弦と曲線の差をそのまま展開するより,両端の平方根を a,b と置いて一次補間の形で処理すると,断面の2乗差が u(1−u)(b−a)2 にまとまる。極限では n+1−n を有理化し,V が 1/n 程度であることまで確認する必要がある。a を求める問題なので,単に nV の極限を出すだけでなく,正の有限値になる指数が 1 しかないことを一言添えたい。目安時間は20分前後。
冊子PDFで見る阪大の積分の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 2007年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。