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大阪大学 2010年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

a>0は定数、0<θ<π/2とする。xyz空間で(acosθ,asinθ,0)に中心をもち半径がaの球をSとする。Szx平面により二分しy軸の負の方向にある部分をS1Syz平面により二分しx軸の負の方向にある部分をS2とする。

(1) S1の体積V1(θ)を求めよ。

(2) SからS1S2を取り除いた立体の体積をV(θ)とするとき、V(θ)の最大値を求めよ。

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

積分図形と方程式三角関数 体積計算座標設定対称性の利用不等式評価

方針

球の中心を基準にした座標で、切断面に平行な円の面積を積分する。(1)では中心からの y 方向変位を u とし、auasinθ を積分する。(2)の S2sinθcosθ に替えた同形の球冠である。第3象限側では原点から中心までの距離が半径に等しいため S1,S2 の内部は重ならない。残りの体積を s=sinθ+cosθ で整理し、s2 を使う。

解答

(1) 球の中心の y 座標は asinθ である。中心からの y 方向の変位を u とすると、その位置で球を zx 平面に平行に切った断面積は π(a2u2) である。S1 では auasinθ だからV1(θ)=πaasinθ(a2u2)du=πa3(23sinθ+sin3θ3).(2) 同様に、S2 の体積はπa3(23cosθ+cos3θ3)である。また球の中心と原点の距離はa2cos2θ+a2sin2θ=aで、半径に等しい。実際、x<0,y<0 なら(xacosθ)2+(yasinθ)2+z2>a2cos2θ+a2sin2θ=a2であるから、そのような点は球の内部に入らない。よって S1S2 の内部は重ならない。

S の体積は 4πa3/3 だからV(θ)=πa3{sinθ+cosθsin3θ+cos3θ3}.s=sinθ+cosθ とおく。sinθcosθ=(s21)/2 よりsin3θ+cos3θ=s33sinθcosθs=12s3+32s.したがってV(θ)=πa3(s2+s36).0<θ<π/2 では 1<s2 であり、s/2+s3/6 は正の s とともに増加する。最大値は θ=π/4s=2 のときにとりmaxV(θ)=πa3(22+226)=526πa3である。

球と2つの切断平面

xy 平面での断面。原点は球面上にあり、橙の2部分の内部は重ならない。

別解

方針

(1) S1 を高さ a(1sinθ) の球冠とみなす。(2) S2 も同様に求め、重なりがないことを確認して球全体から引く。

解答

(1) S1 は半径 a、高さh1=aasinθ=a(1sinθ)の球冠である。半径 a、高さ h の球冠の体積はπh2(3ah)3なのでV1(θ)=πa33(1sinθ)2(2+sinθ)=πa3(23sinθ+sin3θ3).(2) 同様にvol(S2)=πa3(23cosθ+cos3θ3).球の中心から原点までの距離は a で、原点は球面上にある。x<0,y<0 の点は球の内部に入らないため、S1,S2 の内部は重ならない。

よって s=sinθ+cosθ とおけばV(θ)=πa3{sinθ+cosθsin3θ+cos3θ3}=πa3(s2+s36).1<s2 で右辺は s とともに増加する。したがって θ=π/4 のとき最大となりmaxV(θ)=526πa3である。

総評

難度7、計算量7。想定時間は25分程度。(1)は球冠公式を暗記で書くより、中心からの変位で断面積 π(a2u2) を積分すると境界を確認しやすい。(2)では S1,S2 を単純に引く前に内部が重ならないことを示す必要がある。中心が第1象限にあり原点が球面上にあるため、第3象限へ進むと中心からの距離が半径を超える。最後は三角関数の三乗和を s=sinθ+cosθ だけで表すと最大値判定が短くなる。

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出典: 大阪大学 2010年度 後期 理系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。