(1)
まず x≧1 の場合を考える。u=x とおくと u≧1 であり,xx−1−logx=u−u1−2logu である。そこで F(u)=u−u1−2logu とおく。すると F′(u)=1+u21−u2=u2(u−1)2≧0 である。また F(1)=0 なので,u≧1 では F(u)≧0 である。したがって logx≦xx−1 が成り立つ。
次に 0<x<1 の場合を考える。このとき 1/x>1 であるから,上で示した不等式を 1/x に適用すると logx1≦1/xx1−1=x1−x である。0<x<1 では ∣logx∣=logx1,∣x−1∣=1−x だから ∣logx∣≦x∣x−1∣ である。x≧1 の場合と合わせて,すべての正の x で示された。
(2) p+q+r=1 より (p+q+r)2=1 である。また (p−q)2+(q−r)2+(r−p)2≧0 を展開すると 2(p2+q2+r2−pq−qr−rp)≧0 であるから p2+q2+r2≧pq+qr+rp である。さらに 1=(p+q+r)2=p2+q2+r2+2(pq+qr+rp) なので 1≦3(p2+q2+r2) となる。よって p2+q2+r2≧31 である。
(3)
正の数 a,b について,logab と b−a は同じ符号をもつ。したがって a=b のときb−aablogab=ab⋅∣b−a∣logabである。(1)を x=ab に適用するとlogab≦b/aab−1=ab∣b−a∣である。よって b−aablogab≦ab となる。
同様にc−bbclogbc≦bc,a−ccalogca≦caである。したがって示すべき左辺を L とすると L≦ab+bc+ca である。
ここで p=a,q=b,r=c とおくと,条件より p+q+r=1 である。また ab+bc+ca=pq+qr+rp である。さらに 1=(p+q+r)2=p2+q2+r2+2(pq+qr+rp) であり,(2)から p2+q2+r2≧31 なので pq+qr+rp=21−(p2+q2+r2)≦31 である。以上より L≦31 となり,求める不等式が示された。
(1) の対数評価を各2項へ適用し,(2)の平方和評価で閉じる。