方針
(1) まず導関数から点Aにおける接線の式を作り,曲線との交点方程式に戻す.接点では重解になるはずなので,因数分解で残りの根を取り出す.(2) Bのx座標が分かれば,2本の接線の傾きはそれぞれ微分係数で表せる.直交条件は傾きの積がであることに直す.(3) 最後はとおき,の二次方程式が解をもつ条件を調べる.の符号と判別式,または二次式の最小値を使って範囲を決める.
解答
(1)
曲線の導関数は である.したがって,点における接線の傾きはであり,接線の方程式は である.これを整理すると となる.
この直線と曲線の交点の座標は を満たす.両辺を移項すると である.ここでは接点Aに対応する重解になるので,実際に因数分解すると である.よってA以外の交点Bの座標は である.なおよりであり,確かにAとは異なる点である.
(2) の傾きは である.また(1)よりBの座標はなので,点Bにおける接線の傾きは である.
2直線が直交するための条件は,それぞれの傾きの積がであることだから である.したがって求める条件は である.
(3) とおく.条件より である.(2)の条件は すなわち となる.この二次方程式がの解をもつようなを求めればよい.
まずのとき,に対して であるから となり,解は存在しない.
次にとする.このとき二次方程式が実数解をもつ条件は判別式が0以上であること,すなわちである.よって であり,だから を得る.
さらにこのとき,解は である.ではなので,実数解が存在すればどちらの解も正である.したがってという条件も満たされる.
以上より,求めるの範囲は である.
別解
解法2
方針
(1) (2)は接線の傾きを直接求める.(3)では とおいた二次式を平方完成し, 上の最小値が0以下となる条件から の範囲を決める.判別式を用いる主解法と異なり,頂点の位置も同時に確認できる.
解答
(1)
点 における接線と曲線との交点方程式はである.したがって, 以外の交点 の 座標はである.
(2)
2本の接線の傾きはそれぞれなので,直交条件はである.
(3)
とおくととなる. なら に対して各項から であり,解はない.そこで とする. は下に凸の二次式で,頂点における最小値はである.よって に解をもつ条件はであり, と合わせてとなる.
総評
難度5,計算量5,目安時間18分.接点が重解になることを利用して第2交点を取り出し,2本の接線の直交条件を の二次方程式へ帰着する問題である.(3)では を先に排除し, で判別式または最小値を調べる.「上に凸・下に凸」の言い違いを避け,等号 で正の解が実在することまで確認するのが要点である.