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大阪大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験(数学理系)理系数学 第5問

n を正の整数,a を正の実数とする.
曲線 y=xn と曲線 y=alogx が,点 P で共通の接線をもつとする.ただし,対数は自然対数である.
Px 座標を t とするとき,次の問いに答えよ.

(1) a,t をそれぞれ n を用いて表せ.

(2) 曲線 y=xnx 軸および直線 x=t で囲まれる部分の面積を S1 とする.
また,曲線 y=alogxx 軸および直線 x=t で囲まれる部分の面積を S2 とする.
このときS2S1n を用いて表せ.

(3) x0 のとき,不等式x22x36ex+x1x22が成り立つことを,次の (a),(b) に分けて示せ.ただし,e は自然対数の底とする.

(a) x0 のとき,ex+x1x22が成り立つことを示せ.

(b) x0 のとき,x22x36ex+x1が成り立つことを示せ.

(4) 極限値limnS2S1を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安35

微分積分指数・対数 接線・法線面積計算、はさみうち、極限計算

方針

(1) は関数値と微分係数の一致を連立する.(2) は2つの面積を定積分で求める.(3) は補助関数の導関数の符号を順に調べる.(4) は x=1n と置き,(3) の評価ではさみうちする.

解答

(1)
共通接点の x 座標を t とする。alogx が定義されるため t>0 である。点 P が両方の曲線上にあるので、関数値の一致から tn=alogt である。また接線の傾きが等しいので、微分係数の一致から ntn1=at である。t>0 だから、これより a=ntn を得る。これを tn=alogt に代入すると tn=ntnlogt である。tn>0 なので割ることができ、1=nlogt すなわち logt=1n である。したがって t=e1n であり、a=ntn=n(e1n)n=ne である。

(2)
まずS1=0txndx=[xn+1n+1]0t=tn+1n+1である。

次に t=e1n>1 であり、曲線 y=alogxx=1x 軸と交わる。したがって S2=1talogxdx である。logxdx=xlogxx より、S2=a[xlogxx]1t=a(tlogtt+1) となる。

(1) の結果 t=e1na=nelogt=1n を用いると、S2=ne(tnt+1)=e{tnt+n}=e{n(n1)t} である。また tn=e だから S1=tn+1n+1=etn+1 である。よってS2S1=e{n(n1)t}etn+1=(n+1)(nt(n1))=(n+1){ne1nn+1}.(3)
(a) F(x)=x22{ex+x1}=x22exx+1 とおく。すると F(0)=0 であり、F(x)=x+ex1,F(x)=1ex である。x0 では 0<ex1 だから F(x)=1ex0 である。よって F(x)x0 で単調増加し、F(x)F(0)=0 である。したがって F(x)x0 で単調増加し、F(x)F(0)=0 となる。すなわち ex+x1x22 である。

(b) G(x)=ex+x1x22+x36 とおく。示すべき不等式は G(x)0 である。まず G(0)=0 であり、G(x)=ex+1x+x22=x22{ex+x1} である。(a) で示した不等式より、x0 では G(x)0 である。したがって G(x)x0 で単調増加し、G(x)G(0)=0 である。よって x22x36ex+x1 が成り立つ。

(4)
(2) より S2S1=(n+1){ne1nn+1} である。ここで x=1n とおくと、n のとき x+0 であり、S2S1=(1x+1)(exx1x+1)=(1+x)ex+x1x2となる。

(3) の不等式を x>0x2 によって割ると、12x6ex+x1x212 である。x+0 のとき、左端も右端も 12 に近づくので、はさみうちの原理により limx+0ex+x1x2=12 である。また 1+x1 だから、limnS2S1=12 である。

共通接線をもつ2曲線

別解

解法2

方針

不等式部分を積分表示ex+x1=0x(1eu)duへ直し,被積分関数を2本の多項式ではさんで積分する.

解答

(1)

接点での関数値と傾きの一致からt=e1n,a=neを得る.

(2)

2つの面積を積分するとS2S1=(n+1){ne1nn+1}となる.

(3)
(3) の評価は積分を使って示すこともできる。x0ex+x1=0x(1eu)du である。まず 1euu は、H(u)=eu1+u とおくと H(0)=0H(u)=1eu0 から従う。また uu221eu は、K(u)=1u+u22eu とおくと K(0)=0K(u)=1+u+euK(u)=1eu0 なので K(u)K(0)=0、したがって K(u)0 から従う。よって uu221euu0ux で積分すれば x22x36ex+x1x22 が得られる。

(4)

(3) で得た評価を x2 で割り,x=1n+0 とすれば,はさみうちの原理からlimnS2S1=12を得る.

総評

接線条件、面積計算、不等式評価、極限が連動する総合問題で、目安時間は35分程度。(1) では関数値と傾きの両方を一致させること、(2) では alogx の面積が 0 からではなく 1 から t までであることが重要である。(3) は有名な近似式として処理せず、導関数の符号で具体的な不等式を証明するのが安全である。(4) では x=1n と置いて (3) をそのまま使う形に変形できるかが勝負になる。解法2の積分による評価も高校範囲で自然だが、設問の(a),(b)に沿うなら補助関数の解法の方が答案構成を保ちやすい。

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出典: 大阪大学 2005年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。