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大阪大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

曲線C:y=x21を考える.

(1) tが実数全体を動くとき,曲線C上の点(t,t21)を頂点とする放物線
y=34(xt)2t21が通過する領域をxy平面上に図示せよ.

(2) Dを(1)で求めた領域の境界とする.Dx軸の正の部分と交わる点を(a,0)とし,
x=aでのCの接線をlとする.Dlで囲まれた部分の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安22

図形と方程式積分 軌跡面積計算微分による最大最小

方針

(1) は,固定した x に対して放物線族の式を t の2次式として見る。係数が負なので,その最大値が各 x で到達できる上限になり,通過領域はその上限以下の部分になる。(2) は境界 D を明確にし,正の x 軸との交点を求める。曲線 C の接線と D の交点を出したら,上下関係を確認して2つの曲線の差を積分する。

解答

(1) 与えられた放物線は y=34(xt)2t21 である。これを t について整理すると y=34x232xt14t21 である。

ここで x を固定して考える。右辺は t の2次式で,t2 の係数が 1/4 なので,下向きに開き,最大値をもつ。平方完成すると 34x232xt14t21=14(t+3x)2+3x21 である。したがって,固定した x に対して取り得る y の最大値は 3x21 であり,これは t=3x のとき実際に達成される。

また,t を大きく動かすと 14(t+3x)2 の項により y はいくらでも小さくなる。よって,放物線族が通過する領域は y3x21 である。境界は放物線 D:y=3x21 である。

(2) 境界 Dx 軸の正の部分との交点を (a,0) とする。Dy=3x21 なので 3a21=0,a>0 より a=13 である。

曲線 C:y=x21 の導関数は y=2x であるから,x=a における接線 ly=2a(xa)a21 である。整理して l:y=2ax+a21 である。

次に Dl の交点を求める。 3x21=2ax+a21 より 3x2+2axa2=0 である。これを解くと x=2a±4a2+12a26=2a±4a6 だから x=a,x=a3 である。

この区間では lD=(2ax+a21)(3x21)=3x22ax+a2 であり,交点の間で正である。したがって求める面積はS=aa/3(3x22ax+a2)dxである。計算するとS=[x3ax2+a2x]aa/3であり,(a327a39+a33)(a3a3a3)=5a327+a3=32a327となる。a=1/3 より S=3227133=323243 である。

通過領域と面積を作る2曲線

青線が境界 D、青い領域が y3x21。橙線が接線 l で、橙色部分を2曲線の差で積分する。

別解

方針

(1) 放物線族の式を t の2次方程式へ移項し、実数 t が存在するための判別式条件で通過領域を求める。(2) は境界と接線の交点で積分区間を決める。

解答

(1) 与式を t について整理するとt2+6xt3x2+4y+4=0である。点 (x,y) を放物線族のいずれかが通るための必要十分条件は、この方程式が実数解 t をもつことである。判別式を Dt とするとDt4=9x2(3x2+4y+4)=4(3x2y1).したがって Dt0y3x21と同値である。よって通過領域はこの不等式の表す領域で、境界を含む。

(2) 境界を D:y=3x21 とする。正の x 軸との交点はa=13である。曲線 C:y=x21x=a における接線はl:y=2ax+a21であり、D との交点の x 座標は a,a/3 である。よって面積はS=aa/3{3x22ax+a2}dx=32a327=323243.

総評

目安時間は22分前後。入口は放物線族を t の2次式として見て,包絡線ではなく各 x での最大値を求めることにある。面積計算では,境界 D:y=3x21,正の交点 a=1/3,接線 l の式,交点 a,a/3 を順に確認するのが得点源である。平方完成の符号や,接線が曲線 C ではなく D と作る領域を積分する点を取り違えやすい。

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出典: 大阪大学 2010年度 前期 数学(文系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。