方針
(1) は,固定した に対して放物線族の式を の2次式として見る。係数が負なので,その最大値が各 で到達できる上限になり,通過領域はその上限以下の部分になる。(2) は境界 を明確にし,正の 軸との交点を求める。曲線 の接線と の交点を出したら,上下関係を確認して2つの曲線の差を積分する。
解答
(1) 与えられた放物線は である。これを について整理すると である。
ここで を固定して考える。右辺は の2次式で, の係数が なので,下向きに開き,最大値をもつ。平方完成すると である。したがって,固定した に対して取り得る の最大値は であり,これは のとき実際に達成される。
また, を大きく動かすと の項により はいくらでも小さくなる。よって,放物線族が通過する領域は である。境界は放物線 である。
(2) 境界 と 軸の正の部分との交点を とする。 は なので より である。
曲線 の導関数は であるから, における接線 は である。整理して である。
次に と の交点を求める。 より である。これを解くと だから である。
この区間では であり,交点の間で正である。したがって求める面積はである。計算するとであり,となる。 より である。
通過領域と面積を作る2曲線
青線が境界 、青い領域が 。橙線が接線 で、橙色部分を2曲線の差で積分する。
別解
方針
(1) 放物線族の式を の2次方程式へ移項し、実数 が存在するための判別式条件で通過領域を求める。(2) は境界と接線の交点で積分区間を決める。
解答
(1) 与式を について整理するとである。点 を放物線族のいずれかが通るための必要十分条件は、この方程式が実数解 をもつことである。判別式を とするとしたがって はと同値である。よって通過領域はこの不等式の表す領域で、境界を含む。
(2) 境界を とする。正の 軸との交点はである。曲線 の における接線はであり、 との交点の 座標は である。よって面積は
総評
目安時間は22分前後。入口は放物線族を の2次式として見て,包絡線ではなく各 での最大値を求めることにある。面積計算では,境界 ,正の交点 ,接線 の式,交点 を順に確認するのが得点源である。平方完成の符号や,接線が曲線 ではなく と作る領域を積分する点を取り違えやすい。