方針
(1) では を放物線 の下側、 を中心 、対角線が座標軸方向のひし形として読み替える。(2) では、点 を通り傾き の直線が、放物線の における接線と平行であることを使い、放物線との差を の形に平方完成する。(3) では が の増加関数であることから、 上で を最小にする問題へ落とし、ひし形の下側境界を2区間に分けて調べる。
解答
(1)
は で表されるので、放物線 の下側の領域である。境界の放物線そのものは、 であるため には含まれない。
一方、 は である。これは点 から、横方向と縦方向のずれの和が1以下である点全体だから、頂点 をもつひし形の内部および周である。
境界の包含関係も含めると、2つの領域は次のようになる。
(2)
点 を通り傾きが の直線は すなわち である。放物線 とこの直線の縦方向の差をとると である。
ここで とおく。 が に属することは すなわち を意味する。したがって2つの曲線の交点は よりで与えられる。
よって囲まれた部分の面積はである。 とおくとであり、となる。したがって である。
(3)
(2)より、 は が大きいほど大きくなる。したがって が を動くときの の最大値を求めるには、 上で の最小値を求めればよい。
に属する点では であるから、まず である。また、 を固定したとき、 の最小値は である。
のときは だから が下側境界であり、 となる。よってこの区間での最小値は、 のとき である。
のときは だから が下側境界であり、 となる。この式は で増加するので、最小値は のとき である。
したがって 上での の最小値は であり、このとき となる。よってである。
実際に は に属するので、この値は達成される。したがって最大値は である。
総評
放物線と平行な直線で切り出される面積を、平方完成で一気に標準形へ落とす問題である。目安時間は25分。(2) では が放物線上にあるわけではなく、直線の傾きだけが の接線と同じである点を読み違えやすい。面積計算では を確認してから積分区間を出すと、根号の扱いが自然になる。(3) はひし形全体を漫然と調べるのではなく、固定した で を最小にすればよいと見抜くことが核心で、下側境界を と に分ける整理が得点差になる。