方針
共有点 P,Q の x 座標を p,q とする.差 h(x)=g(x)−f(x) は最高次係数1の3次式で,P では値と導関数が0,Q では値が0なので h(x)=(x−p)2(x−q).Q における2接線の傾きの積が −1 という条件から距離 d=∣q−p∣ を評価する.囲まれた面積は相似変形で d4/12 となり,相加相乗平均で最小値を決める.
解答
点 P,Q の x 座標をそれぞれ p,q とする.h(x)=g(x)−f(x) とおくと,h(x) は最高次係数1の3次式である.点 P では2曲線の値と接線が一致するのでh(p)=h′(p)=0であり,点 Q では h(q)=0 である.p=q だからh(x)=(x−p)2(x−q).したがってh′(q)=(q−p)2.一方 h′=g′−f′ であり g′(q)=3q2 だからf′(q)=3q2−(q−p)2.点 Q で2接線は直交するので,傾きの積は −1 である.よって3q2{3q2−(q−p)2}=−1.特に q=0 であり(q−p)2=3q2+3q21.相加相乗平均より(q−p)2≧2,等号は 3q2=1 のときに成り立つ.
2曲線で囲まれた部分の面積はS=∫pq∣(x−p)2(x−q)∣dxである.d=∣q−p∣ とおき,区間を長さ d に拡大・縮小して計算するとS=d4∫01u2(1−u)du=12d4.d2≧2 だからS≧124=31.最後に等号が実現することを確認する.例えば q=1/3,p=q−2 としh(x)=(x−p)2(x−q),f(x)=x3−h(x)と定める.f は2次以下の多項式であり,p,q は異なる2共有点,p では接線が一致する.また (q−p)2=2,3q2=1 なので q で接線は直交する.したがって最小値は31である.
総評
難度8,計算量6,目安時間25分.2曲線の差を h(x)=(x−p)2(x−q) と因数分解できるかが核心である.直交条件から d2=(q−p)2=3q2+1/(3q2)≧2,面積から S=d4/12 を得る.下界だけで終えず,等号条件 3q2=1,d2=2 を満たす2次式を実際に構成して最小値の達成を示す.
冊子PDFで見る阪大の図形と方程式の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 2009年度 後期 理系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。