Evolton

大阪大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

連立方程式{2x+3y=43log2xlog3y=1を考える.

(1) この連立方程式を満たす自然数xyの組を求めよ.

(2) この連立方程式を満たす正の実数xyは,
(1)で求めた自然数の組以外に存在しないことを示せ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

指数・対数方程式・不等式 範囲評価、一意性証明、計算整理

方針

(1) はまず 2x+3y=43 から自然数 y の候補を 1,2,3 に絞り,433y が2の累乗になる場合を調べる。(2) は第2式から xy の増加関数として表されること,第1式から xy の減少関数として表されることを示し,正の実数解が高々1つであることを使う。最後に(1)の解が実数解でもあることを確認する。

解答

(1) 自然数 x,y について 2x+3y=43 である。3y<43 だから y=1,2,3 に限られる。

それぞれ調べる。 y=1 のとき 2x=433=40 であり,これは2の累乗ではない。 y=2 のとき 2x=439=34 であり,これも2の累乗ではない。 y=3 のとき 2x=4327=16=24 だから x=4 である。

この組について第2式を確認すると log24log33=21=1 である。したがって自然数解は (x,y)=(4,3) である。

(2) 正の実数解を考える。第2式 log2xlog3y=1log2x=1+log3y と同値である。したがって x=21+log3y=22log3y であり,右辺は y>0 において y の増加関数である。つまり第2式を満たす点では,y が大きいほど x も大きくなる。

一方,第1式からは 2x=433y である。右辺が正であるために 0<y<log343 が必要であり,この範囲で x=log2(433y) と表される。3yy の増加関数なので,433y は減少関数であり,さらに log2 も増加関数だから,この xy の減少関数である。

したがって,正の実数解が2つ以上あることはない。実際,もし y1<y2 となる2つの解があれば,第2式からは x1<x2 となるが,第1式からは x1>x2 となり矛盾する。

(1) で求めた (x,y)=(4,3) は正の実数解でもある。よって,これ以外の正の実数解は存在しない。

別解

方針

(1) 自然数候補を調べる。(2) 第2式から xy の式で表して第1式へ代入し、左辺全体が狭義増加であることから解の一意性を示す。

解答

(1) 3y<43 より y=1,2,3 である。順に調べると433y=40, 34, 16であり、2の累乗になるのは y=3 のときだけである。このとき 2x=16 より x=4 で、第2式も満たす。したがって(x,y)=(4,3).(2) 第2式からx=21+log3y=2ylog32である。これを第1式へ代入しF(y)=22ylog32+3y(y>0)とおく。ylog32y>0 で狭義増加し、底が1より大きい指数関数も狭義増加するので、F(y) は狭義増加である。

y=3 のとき x=4F(3)=43 である。狭義増加関数は同じ値43を2回とらないから、正の実数の範囲でも y=3 以外の解はない。したがって x=4 も一意に定まり、他の正の実数解は存在しない。

総評

目安時間は15分前後。自然数解を見つけるだけでなく,実数解の一意性を単調性で示すところが本問の中心である。2x+3y=43 からは xy の減少関数,対数の式からは増加関数になる,という相反する関係を丁寧に書くとよい。第1式の実数範囲では 433y>0 が必要である点も落とさない。

冊子PDFで見る阪大の指数・対数の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 2010年度 前期 数学(文系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。