方針
単位円で、内接三角形・扇形・外接三角形の面積を比較し、0<x<π/2 で sinx<x<tanx を得る。はさみうちと偶関数性から基本極限を示した後、加法定理で sinx の差商を2項に分ける。
解答
まずx→0limxsinx=1を示す。0<x<π/2 とし、単位円上に中心角 x をとる。
三角形 OAB、扇形 OAB、三角形 OAT の順に面積が大きくなる。
面積比較から21sinx<21x<21tanxであり、sinx<x<tanxを得る。正の数で割って整理するとcosx<xsinx<1.x→+0 のとき cosx→1 だから、はさみうちの原理よりx→+0limxsinx=1.また−xsin(−x)=xsinxなので sinx/x は偶関数である。したがって左側極限も同じでありx→0limxsinx=1が示された。
次に加法定理よりsin(x+h)−sinx=sinx(cosh−1)+cosxsinhだからhsin(x+h)−sinx=sinxhcosh−1+cosxhsinh.ここでhcosh−1=−h(1+cosh)sin2h=−hsinh⋅1+coshsinh⟶0(h→0).よってh→0limhsin(x+h)−sinx=sinx⋅0+cosx⋅1=cosx.したがって sinx の導関数は cosx である。
総評
難度4、目安時間16分。基本極限を証明してから導関数を出す、微分法の土台を問う問題である。角 x は弧度法で、面積比較は 0<x<π/2 に限定する。負の側は偶関数性で処理し、差商では (cosh−1)/h→0 も省略せず示すと完全な答案になる。
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出典: 大阪大学 2013年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。