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大阪大学 2014年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

iは虚数単位とし,実数aba2+b2>0を満たす定数とする.
複素数(a+bi)(x+yi)の実部が2に等しいような座標平面上の点(x,y)全体の集合をL1とし,
また(a+bi)(x+yi)の虚部が3に等しいような座標平面上の点(x,y)全体の集合をL2とする.

(1) L1L2はともに直線であることを示せ.

(2) L1L2は互いに垂直であることを示せ.

(3) L1L2の交点を求めよ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安12

複素数平面図形と方程式 実部虚部比較、座標設定内積の利用

方針

複素数の積を実部と虚部に分け、L1,L2x,y の一次方程式で表す。a2+b2>0 から係数が同時に0にならないため、どちらも直線である。垂直性は各直線の方向ベクトルの内積で確認し、交点は2本の一次方程式を連立して求める。

解答

(1) (a+bi)(x+yi)=(axby)+(ay+bx)i である。したがって、実部が2に等しい条件は axby=2 であり、虚部が 3 に等しい条件は ay+bx=3 である。すなわち L1:axby=2,L2:bx+ay=3 である。

ここで a2+b2>0 より、a,b は同時には0でない。したがって (a,b)(0,0)(b,a)(0,0) であり、上の2つの式はいずれも x,y の一次方程式として直線を表す。よって L1,L2 はともに直線である。

(2) L1:axby=2 の方向ベクトルとして (b,a) を取ることができる。実際、(a,b)(b,a)=abab=0 だからである。また L2:bx+ay=3 の方向ベクトルとして (a,b) を取ることができる。

これらの内積は (b,a)(a,b)=abab=0 である。したがって2つの方向ベクトルは垂直であり、L1L2 は互いに垂直である。

(3)

交点は{axby=2,bx+ay=3を満たす点である。第1式に a を掛け、第2式に b を掛けて加えると (a2+b2)x=2a3b となる。a2+b20 より x=2a3ba2+b2 である。

また、第2式に a を掛け、第1式に b を掛けたものを第2式側から引くと (a2+b2)y=3a2b となる。したがって y=3a2ba2+b2 である。よって交点は (2a3ba2+b2,3a2ba2+b2) である。

別解

解法2(複素数による交点計算)

方針

(1) (2) は実部・虚部を一次方程式へ直して直線性と垂直性を確認する。(3) では交点に対応する複素数を z=x+yi とおくと、条件は1本の複素数方程式 (a+bi)z=23i にまとまる。共役複素数を掛けて割り算し、実部と虚部を読む。

解答

(1) (a+bi)(x+yi)=(axby)+(ay+bx)iである。したがってL1:axby=2,L2:bx+ay=3となる。a2+b2>0 より (a,b)(b,a) はともに零ベクトルでないので、これらはどちらも直線を表す。

(2)

L1 の法線ベクトルは (a,b)L2 の法線ベクトルは (b,a) である。その内積は(a,b)(b,a)=abab=0だから、2直線は互いに垂直である。

(3)

交点に対応する複素数を z=x+yi とおく。交点では積の実部が2、虚部が 3 であるから(a+bi)z=23iである。a+bi0 なのでz=23ia+bi=(23i)(abi)a2+b2=(2a3b)+(3a2b)ia2+b2.実部と虚部を比較してx=2a3ba2+b2,y=3a2ba2+b2である。したがって交点は(2a3ba2+b2,3a2ba2+b2)となる。

総評

難度4、計算量4。目安時間は12分。複素数の積を実部・虚部に分けるだけで直線の式が出るため、最初の展開を正確に行うことが最重要である。垂直性は傾きを出すより方向ベクトルで確認する方が、a=0b=0 の場合分けを避けられる。交点では分母 a2+b2 が0でないことを必ず書く。別解の複素数の割り算は短い検算にもなり、実部と虚部の符号ミスを発見しやすい。 埋め込まれていた複素数の割り算による別解を、小問ラベルを備えた独立答案へ分離した。

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出典: 大阪大学 2014年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。