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大阪大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

α,βを複素数とし,複素数zに対してf(z)=z2+αz+βとおく.α,βf(1)31かつf(i)13を満たしながら動く.ただし,iは虚数単位である.

(1) f(1+i)がとりうる値の範囲を求め,複素数平面上に図示せよ.

(2) f(1+i)=0であるとき,α,βの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

複素数平面図形と方程式 実部虚部比較、軌跡、範囲評価

方針

A=f(1)3B=f(i)1 と置くと,条件は二つの閉円板 A1B3 になる。f(1+i)A,B の一次式で表し,二つの円板を回転・拡大して足した範囲を,中心 2+2i,半径 22 の円板として読む。(2) は原点がちょうど境界上にある場合なので,三角不等式の等号成立条件から A,B を一意に決める。

解答

(1) A=f(1)3,B=f(i)1 とおく。条件は A1,B3 である。また f(1)=1+α+β,f(i)=1+iα+β だから α+β=2+A,iα+β=2+B である。この2式から α,β を消去して f(1+i) を表すと f(1+i)=2+2i+1+i2A+1i2B となる。

ここで1+i2A22,1i2B322である。したがって,三角不等式より f(1+i)(2+2i)22 である。

逆に,任意の複素数 WW22 を満たすとき,W=U+VU22,V322 となるように,たとえば U,VW と同じ向きに長さの比 1:3 で取ればよい。すると適当な A,B が存在して U=1+i2A,V=1i2B を満たす。よって範囲は,複素数平面上で中心 2+2i,半径 22 の円およびその内部である。

(2) f(1+i)=0 のとき,中心 2+2i から原点までの距離は 2+2i=22 であり,これは(1)の半径と等しい。したがって三角不等式で等号が成立し,二つの成分 1+i2A,1i2B はいずれも中心 2+2i から原点へ向かう向きに最大の長さをとる必要がある。

中心から原点へ向かう向きは (1+i) の向きである。よって 1+i2A=1+i2,1i2B=3(1+i)2 であり,A=1,B=3i となる。

したがって α+β=2+A=1,iα+β=2+B=23i である。2式を引くと (i1)α=13i だから α=2+i である。さらに α+β=1 より β=3i となる。

総評

二次式の係数を直接動かすのではなく,f(1)3f(i)1 を新しい変数にするのが核心。目安時間は18分。範囲の中心 2+2iA=B=0 のときの値で,半径は二つの円板の半径和として出る。(2) は単に連立方程式を解くだけでなく,原点が円板の境界上にあるため三角不等式の等号条件が働く,という説明が必要である。

公式出題意図との対応:複素数の演算と複素数平面上の図形的意味を結び付け、条件を活用する問題。解答では,この観点に対応する条件設定,途中式,必要十分性または検算を明示した。

出典確認:大阪大学公式の令和6年度ページ保存版で問題PDFの識別子と科目対応を確認した。問題本文は同年度の紙面PDF第2ページと原寸照合し,公式「出題の意図」も確認した。公式資料は数値解答ではなく出題意図のみである。

独立検算:A,Bの円板内標本から像が指定円板に入ることを確認し、α=2+iβ=3iを元の3条件へ代入した。

冊子PDFで見る阪大の複素数平面の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 令和6年度一般選抜 数学B(理系数学) 公式問題・出題の意図(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。