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大阪大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

rを正の実数とする.
複素数平面上で,点zが点32を中心とする半径rの円周上を動くとき,z+w=zwを満たす点wが描く図形を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

複素数平面図形と方程式 文字消去軌跡、場合分け

方針

方程式 z+w=zwz について解き,z=ww1 として円の条件 z3/2=r に代入する。これにより w3=2rw1 という,2点 13 からの距離比が一定の軌跡になる。r=1/2 のときは距離が等しい垂直二等分線,それ以外はアポロニウスの円として平方完成する。w=1 はもとの方程式を満たさないが,得られる軌跡にも含まれないことを確認する。

解答

与えられた関係式 z+w=zw を変形すると z(w1)=w である。もし w=1 なら左辺は0,右辺は1となり矛盾する。したがって w1 であり,z=ww1 と表せる。

z は中心 3/2,半径 r の円周上を動くので z32=r である。ここに z=ww1 を代入すると ww132=r である。左辺を整理して 2w3w+32(w1)=r より w3=2rw1 を得る。 w=X+Yi とおく。r12 のとき,両辺を2乗して (X3)2+Y2=4r2{(X1)2+Y2} である。これを整理すると (14r2)(X2+Y2)2(34r2)X+94r2=0 である。14r20 なので平方完成して(X34r214r2)2+Y2=(4r14r2)2となる。したがって,r12 のときの軌跡はこの円である。 r=12 のときは w3=w1 である。これは点 1 と点 3 から等距離にある点の集合なので,線分 1,3 の垂直二等分線,すなわち X=2 である。

以上より,求める図形は{(X34r214r2)2+Y2=(4r14r2)2(r12),X=2(r=12)である。ただし w=X+Yi である。

別解

解法2(アポロニウスの円)

方針

w3=2rw1 まで変形した後,座標展開ではなく,2定点からの距離比が一定の軌跡として処理する。比が1なら垂直二等分線,比が1でなければ実軸との2交点を内分・外分の式で求め,それらを直径の両端とするアポロニウスの円を得る。

解答

与式から w1 であり,z=ww1である。円の条件へ代入するとww132=r,したがってw3=2rw1.(1)ここで k=2r>0 とおく。(1) は実軸上の2点 1,3 からの距離の比が k:1 である点の軌跡である。

(i) k=1,すなわち r=1/2 のとき

2点 1,3 から等距離にある点の集合なので,線分を結ぶ垂直二等分線Rew=2である。

(ii) k1,すなわち r1/2 のとき

軌跡と実軸との交点を w=x として求める。符号を分けるとx3=±k(x1)であり,2交点はx1=3k1k,x2=3+k1+kである。アポロニウスの円はこの2点を直径の両端にもつ。その中心 c と半径 Rc=x1+x22=3k21k2,R=x1x22=2k1k2.k=2r を戻すとc=34r214r2,R=4r14r2.したがって,w=X+Yi と書けば(X34r214r2)2+Y2=(4r14r2)2(r12).

総評

公式出題意図は,複素数平面における方程式と図形,特に円と直線の関係を理解し,条件から図形を式で表現する力を測るとしている。一次分数変換を最後まで追うより,w3=2rw1 でアポロニウスの軌跡へ読み替えるのが核心である。r=1/2 だけ円が直線になるため必ず場合分けする。円の半径そのものには絶対値が必要だが,円の方程式では2乗されるため符号は消える。想定時間は15分程度。

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出典: 大阪大学 2022年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。