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大阪大学 2017年度
理系数学 第2問

問題

複素数 を満たし、実部と虚部がともに正であるものとする。硬貨を投げて表が出れば1、裏が出れば0とし、5回投げて出た順に とおく。複素数

と定める。

(1) 5回とも表が出たとする。 の値を求めよ。

(2) のとき、 であることを示せ。

(3) である確率を求めよ。

出典:大阪大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問

方針

解法1

条件を満たすは偏角の5乗根であり,は正五角形の頂点を表す。(1)は5乗根の和,(2)は共役な2点の和で処理する。(3)は硬貨の結果を5頂点から選ぶ部分集合と見なし,選んだ個数ごとにを数える。特に1個・4個ではとなり,厳密不等号から除外する。

解法2

を単位円上の正五角形として図示する。2頂点の和の絶対値を、中心角が かで分類する。3頂点の和は、選ばなかった2頂点の和の符号を変えたものとして数える。

解答

解法1

実部と虚部がともに正である5乗根は である。よってであり,は正五角形の5つの頂点を表す。

(1)

より である。5回とも表ならなので である。

(2)

このとき である。の共役なので である。であり,だから である。

(3)

は0または1であり,これは5つの頂点からいくつかを選ぶことに対応する。全事象は 通りで,すべて等確率である。

選ぶ個数ごとに調べる。0個を選ぶと,5個を選ぶと(1)よりであるから,どちらも条件を満たす。

1個だけ選ぶとであり,条件を満たさない。4個選ぶ場合は,選ばれなかった1個の頂点をとすると,5頂点の和が0であることからであり,やはりで条件を満たさない。

2個選ぶ場合を考える。2つの頂点が隣り合うとき,中心角はなので和の大きさは である。2つの頂点が隣り合わないとき,中心角はなので和の大きさは である。正五角形で隣り合わない2点の選び方は5通りである。

3個選ぶ場合は,選ばれなかった2個の頂点の和をとすると,5頂点全体の和が0であるからである。したがってとなるのは,選ばれなかった2点が隣り合わない場合であり,これも5通りである。

以上より,条件を満たす場合の数は である。したがって求める確率は である。

解法2

条件を満たす

である。したがって は単位円上の正五角形の頂点である。

大阪大学 2017年度 第2問の図1

(1)

なので

5回とも表なら

(2)

このとき

より

したがって である。

(3)

係数が1である項の個数を とする。 では なので条件を満たす。 では でも、選ばなかった頂点を とすれば

だから である。

のとき、選んだ2頂点の中心角が なら

中心角が なら

したがって条件を満たすのは、正五角形で隣り合わない2頂点を選ぶ5通りである。

のときは、選ばなかった2頂点の和を とすると

よって条件を満たすものは、補集合の2頂点が隣り合わない5通りである。

以上より有利な場合は

通り。全32通りは等確率なので