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大阪大学 2015年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

座標空間のx軸上に動点PQがある.PQは時刻0において,原点を出発する.
Px軸の正の方向に,Qx軸の負の方向に,ともに速さ1で動く.
その後,ともに時刻1で停止する.
PQを中心とする半径1の球をそれぞれABとし,空間でx1の部分をCとする.
このとき,以下の問いに答えよ.

(1) 時刻t (0t1)における立体(AB)Cの体積V(t)を求めよ.

(2) V(t)の最大値を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

積分図形と方程式 体積計算、場合分け、微分による最大最小

方針

時刻 t で2球の中心は (t,0,0), (t,0,0) である。球 A は半空間 C:x1 に全て含まれ、球 B は左端の高さ t の球冠だけが C からはみ出す。さらに2球の共通部分は、中心間距離 2t から高さ 1t の球冠2つ分であり、これはすべて C 内にある。包除原理で V(t) を出し、微分で最大値を求める。

解答

(1)

時刻 t において、球 A の中心は (t,0,0) であり、球 B の中心は (t,0,0) である。ただし 0t1 である。

まず球 A について考える。球 A の最も左の点の x 座標は t11 であるから、球 A はすべて C:x1 に含まれる。したがって vol(AC)=4π3 である。

次に球 B を考える。球 B の中心は (t,0,0) で、平面 x=1 は中心から左へ 1t だけ離れている。したがって C からはみ出す部分は、球の左端から平面 x=1 までの高さ t の球冠である。半径1の球で高さ h の球冠の体積は πh2(1h3) であるから、vol(BC)=4π3πt2(1t3) である。

次に AB の体積を求める。2つの球の中心間距離は 2t である。2球は同じ半径1なので、共通部分は、各球から見て高さ 1t の球冠2つ分である。したがって vol(AB)=2π(1t)2(11t3) である。また AB は球 A に含まれ、球 AC であるから、AB はすべて C 内にある。

よって包除原理によりV(t)=vol(AC)+vol(BC)vol(AB)=4π3+{4π3πt2(1t3)}2π(1t)2(11t3)である。整理するとV(t)=π{83t2+t3323(1t)2(2+t)}=π(43+2tt2t33)=π3(t33t2+6t+4)である。

(2)

(1) より V(t)=π3(t33t2+6t+4) である。微分すると V(t)=π3(3t26t+6)=π(t22t+2) である。したがって V(t)=0t2+2t2=0 と同値であり、t=1±3 を得る。0t1 に入るのは t=31 だけである。

また V(0)=2π>0,V(1)=π<0 であり、V(t)t=31 で正から負に変わる。よって最大はこのときである。 t=31 を代入する。(31)2=423(31)3=6310 であるから、V(31)=π3{(6310)3(423)+6(31)+4}=π3(634)=2π(332)3である。

別解

解法2(垂直断面の積分)

方針

x 一定の断面では2球が同心円盤になることを使い、和集合の断面積を大きい方の円盤として左右2区間で積分する。得た V(t) を微分し、最大値まで求める。

解答

(1)

固定した x における2球の断面は、yz 平面内で中心を共有する円盤になる。x0 では中心が t の球 B の断面半径が大きく、x0 では中心が t の球 A の断面半径が大きい。また半空間 C により x1 に限られる。よってV(t)=π10{1(x+t)2}dx+π0t+1{1(xt)2}dx=π(23+tt2)+π(23+tt33)=π(43+2tt2t33)である。

(2)

微分するとV(t)=π(t22t+2)である。0t1 では t=31 の前で正、後で負となるので、ここで最大となる。したがってmaxV(t)=V(31)=2π(332)3である。

総評

難度7、計算量7。目安時間は25分。第1解法は球冠体積と包除原理、第2解法は x に垂直な断面積の積分を使う。後者では2つの断面円盤が同心で、x=0 を境に大きい方が入れ替わることが核心である。2経路で同じ3次式を得て最大値も照合できる。

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出典: 大阪大学 2015年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。