問題
とする.以下の問いに答えよ.
(1) であることを示せ.
(2) とするとき,が成り立つことを示せ.
(3) は無理数であることを示せ.
出典:大阪大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問
方針
解法1
は を用いて余弦の対称性から示す。 は とおき, に多倍角公式を代入して整理する。得られる4次式は と因数分解され, から が従う。 は有理数と仮定し,有理根定理により候補を に絞り,どれも を満たさないことを確認する。
解法2(三角和とモニック多項式)
を導き, の三次方程式へ変換する。 は最高次係数1の整数係数多項式の根なので,有理数なら整数である。一方 だから矛盾する。この方法では有理根候補を8個代入せずに済む。
解答
解法1
(1)
であるから である。したがって であり,余弦の性質より である。
(2)
とおく。多倍角公式より である。 よりこれらは等しいので である。左辺に移項すると であり,これは と因数分解できる。
ここで だから である。よって すなわち である。
(3)
が有理数であると仮定する。 より は整数係数多項式 の有理数解である。
有理数解を既約分数 と書くと,有理根定理より は定数項 の約数, は最高次係数 の約数である。したがって候補は に限られる。
実際に代入すると
また
である。いずれも0ではない。
これは に反する。したがって は無理数である。
解法2(三角和とモニック多項式)
(1)
だから
よって
(2)
を用いると,余弦和の公式から
ここで
とおく。倍角・3倍角の公式より
これらを (1) に代入すると
すなわち
を代入すれば
したがって
(3)
が有理数なら, も有理数である。(2) は最高次係数1の整数係数多項式なので,有理根定理により,有理数解 は定数項 の約数,すなわち整数 のいずれかでなければならない。
しかし
より
この範囲に整数は存在しないから矛盾する。ゆえに