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大阪大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

自然数nに対して,関数fn(x)fn(x)=112enx+cosx3(x0)で定める.ただし,eは自然対数の底である.

(1) 方程式fn(x)=0は,ただ1つの実数解をもつことを示せ.

(2) (1)における実数解をanとおくとき,極限値limnanを求めよ.

(3) 極限値limnnanを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

指数・対数三角関数関数 一意性証明、はさみうち、極限計算

方針

まず fn(0)>0 と,x=log4/n で負になることから解の存在を示す。解があるなら方程式から enx4 が従い,解は 0xlog4/n に閉じ込められる。この候補区間では sin(x/3)0 なので fn(x)<0 となり,一意性が出る。極限は 0<anlog4/n と,enan=2(1+cos(an/3)) を組み合わせて求める。

解答

(1)
まず fn(0)=112+1=32>0 である。一方,fn(log4n)=112elog4+cos(log43n)=1+cos(log43n)である。0<log4/(3n)<π だから cos(log4/(3n))<1 であり,fn(log4n)<0 となる。よって中間値の定理により,fn(x)=0 は少なくとも1つの解をもつ。

次に一意性を示す。もし fn(x)=0 なら 12enx=1+cosx3 であるから enx=2(1+cosx3)4 となる。したがって 0xlog4n である。解はこの区間にしか存在しない。

この区間では 0x/3log4/3<π なので sin(x/3)0 である。よって fn(x)=n2enx13sinx3<0 である。したがって fn は解が存在し得る区間で狭義単調減少であり,解はただ1つである。

(2)
(1)の解を an とする。上で示した範囲から 0<anlog4n である。右辺は n0 に近づくので,はさみうちにより limnan=0 である。

(3) fn(an)=0 より enan=2(1+cosan3) である。(2)より an0 だから 2(1+cosan3)4 となる。したがって enan4 である。また 0<nanlog4 であり,対数関数の連続性から nanlog4 である。よって limnnan=log4 である。

別解

解法2(全区間の単調性を使う別解)

方針

x0enx1かつsin(x/3)1なので、導関数は常に1/6以下である。したがって全区間で狭義単調減少する。fn(0)>0fn(3π)<0から存在を示し、以後は方程式そのものから得る評価で極限を求める。

解答

(1)
x0ではfn(x)=n2enx13sinx312+13=16<0である。よってfn[0,)で狭義単調減少する。またfn(0)=32>0,fn(3π)=112e3nπ1=12e3nπ<0であるから,中間値の定理と狭義単調性により,方程式fn(x)=0はただ1つの実数解をもつ。

(2)
その解をanとするとenan=2(1+cosan3)4である。an>0だから0<anlog4nとなり,はさみうちによりan0である。

(3)
上の等式の対数をとるとnan=log{2(1+cosan3)}である。(2)よりan0なので,右辺はlog4へ収束する。したがってlimnnan=log4である。

総評

指数関数と三角関数が混ざるが,核心は解の範囲を先に 0xlog4/n へ狭めることにある。目安時間は18分。全区間で単調性を示そうとすると sin(x/3) の符号で迷いやすいが,解があり得る範囲に限定すれば微分係数は確実に負になる。(3) では an0enan4 を分けて書き,最後に nan へ戻す流れが採点上読みやすい。

公式出題意図との対応:微分法と数列の極限を題材に、三角関数・指数関数の基本事項を用いて極限を論理的に決定する問題。解答では,この観点に対応する条件設定,途中式,必要十分性または検算を明示した。

出典確認:大阪大学公式の令和6年度ページ保存版で問題PDFの識別子と科目対応を確認した。問題本文は同年度の紙面PDF第1ページと原寸照合し,公式「出題の意図」も確認した。公式資料は数値解答ではなく出題意図のみである。

独立検算:n=1,2,5,20,100で解を二分法により求め、解の範囲とenan=2(1+cos(an/3))を数値照合した。

冊子PDFで見る阪大の指数・対数の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 令和6年度一般選抜 数学B(理系数学) 公式問題・出題の意図(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。