方針
2直線を , と媒介変数で表す。ねじれの位置にあるので方向ベクトル は平行ではない。二点を結ぶベクトルが両直線に直交する条件を内積で立てると, についての連立一次方程式になる。その係数の行列式は で,平行でないため零でない。
解答
直線 を と表す。ただし はそれぞれの方向ベクトルである。 と はねじれの位置にあるから, と は平行でない。 上の点 と 上の点 を結ぶベクトルを とおく。この線分が両直線に直交する条件は である。 とおくと,この2条件は という の連立一次方程式である。この係数の行列式は符号を除いて である。もしこれが なら,二つの方向ベクトルは平行になる。実際,内積の基本不等式で等号が成立する場合にあたり, は同じ向きまたは反対向きのベクトルになる。これはねじれの位置に反する。
したがって係数の行列式は でなく, はただ1組に定まる。この組に対応する2点を結ぶ直線は,作り方から と の両方に直交する。
また,両方に直交する任意の直線は, 上の点と 上の点を結び,その2点の媒介変数が上の連立方程式を満たす。解 が一意であるから,そのような直線もただ1つである。
2次元投影の模式図。紙面上の交差ではなく,内積条件が直交性を表す。
総評
一般のねじれ2直線に対する共通垂線の存在一意性。目安時間は18分。方針は,垂線そのものを探すのではなく,両直線上の足の位置 を先に決めること。答案では連立一次方程式の係数がなぜ零にならないかを省かないことが重要で,ここに「ねじれの位置」のうち方向ベクトルが平行でないという条件が使われる。文系第2問の特別な状況を一般化した問題である。
公式出題意図との対応:空間における直線の位置関係を条件として表し、基本事項を的確に用いて存在と一意性を論証する問題。解答では,この観点に対応する条件設定,途中式,必要十分性または検算を明示した。
出典確認:大阪大学公式の令和6年度ページ保存版で問題PDFの識別子と科目対応を確認した。問題本文は同年度の紙面PDF第3ページと原寸照合し,公式「出題の意図」も確認した。公式資料は数値解答ではなく出題意図のみである。
独立検算:複数の一般位置の直線対で連立方程式を解き、共通垂線の直交条件と係数行列式の非零を確認した。