Evolton

上智大学 2012年度 一般選抜理工学部数学 第4問

logx は自然対数を表し,e は自然対数の底を表す。

(1) a,b1<a<1, b>0 を満たす実数とする。曲線 C:y=logx と直線 :y=ax+b が接しているとするとき,ba で表せ。また,曲線 C と3つの直線 x=1, x=e,  で囲まれた図形の面積を S(a) とすると,ae1<a<1 の範囲を動くときの S(a) の最小値を求めよ。

(2) k を正の定数とし,ek<t<1 である t に対してf(t)=0kexktdxとおく。tek<t<1 の範囲を動くときの関数 f(t) の最小値を M(k) とおくと,M(k) を求め,さらにlimk+0M(k)k2を求めよ。

難易度8/ 10計算量7/ 10目安18

指数・対数積分関数 接線・法線微分による最大最小、置換積分、絶対値の処理、増減表極限計算

方針

(1) 接線条件は接点の傾き一致から求める。面積は差を積分して a で微分し,最小化する。(2) 絶対値の符号が変わる点で積分を分け,最小値は分岐点が区間の中央にくるときに達成される。

解答

(1)
接点の x 座標を x0 とすると,logx の導関数は 1/x だから,接線の傾きより
a=1x0
である。よって
x0=1a
である。接点では
b=logx0ax0
だからb=log1a1=loga1である。

次に,a(e1,1) なので 1/a(1,e) であり,直線 は区間 [1,e] の内部で曲線 y=logx に接する。したがって,求める面積はS(a)=1e(ax+blogx)dxである。ここに b=loga1 を代入するとS(a)=1e(axloga1logx)dxとなる。1exdx=e212,1elogxdx=1よりS(a)=e212a(e1)(loga+1)1である。これを a で微分するとS(a)=e212e1aであるから,極値はa=2e+1で与えられる。これは e1<a<1 を満たす。
このときS(2e+1)=(e1)loge+121である。したがって,最小値は
(e1)loge+121
である。

(2)
g(x)=exk とおくと,g[0,k] 上で単調増加し,値域は [ek,1] である。f(t)=0kg(x)tdx の最小値は,g(x)=t となる点が区間の中央にくるときに達成される。したがって
t=ek/2
である。

このときM(k)=0k/2(ek/2exk)dx+k/2k(exkek/2)dxである。計算するとM(k)=1+ek2ek/2=(1ek/2)2となる。

さらに,k+0 のときek/2=1k2+O(k2)だからM(k)=(1ek/2)2=k24+O(k3)である。よってlimk+0M(k)k2=14である。

冊子PDFで見る上智大学の指数・対数の問題で問題集を作る

出典: 上智大学 2012年度 理工系数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。