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東北大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

初項7、公差2の等差数列の一般項を an とし、初項 1/3、公比 1/3 の等比数列の一般項を bn とする。数列 {cn} について∑k=1nakbkck=13(n+1)(n+2)(n+3)が成り立つとき、次の問いに答えよ。

(1) 一般項 cn を求めよ。

(2) 無限級数∑n=1∞1cnの和を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15分

数列 階差数列、部分分数分解、和の計算

方針

与えられた和を Sn と置き、階差 Sn−Sn−1 がちょうど anbncn になることを利用して cn を求める。後半は 1cn を部分分数分解するが、対数級数を使う必要はなく、13n−1(n+1)−13n(n+2) という差に直すとそのまま消去和になる。

解答

(1)

等差数列 {an} は初項7、公差2であるから an=7+2(n−1)=2n+5. 等比数列 {bn} は初項 13、公比 13 であるから bn=(13)n=3−n. 与えられた等式の右辺を Sn=13(n+1)(n+2)(n+3) とおく。このとき ∑k=1nakbkck=Sn であるから、n≧2 では anbncn=Sn−Sn−1 となる。右辺を計算すると Sn−Sn−1=13{(n+1)(n+2)(n+3)−n(n+1)(n+2)} =13(n+1)(n+2){(n+3)−n}=(n+1)(n+2). n=1 でも同じ式が成り立つ。したがって (2n+5)3−ncn=(n+1)(n+2) であり、cn=3n(n+1)(n+2)2n+5. (2)

(1) より 1cn=2n+53n(n+1)(n+2). ここで 2n+5(n+1)(n+2)=3n+1−1n+2 である。よって 1cn=(3n+1−1n+2)13n. 右辺は 13n−1(n+1)−13n(n+2) と書ける。

したがって第 N 項までの和は∑n=1N1cn=∑n=1N{13n−1(n+1)−13n(n+2)}.これは途中の項が順に消えて ∑n=1N1cn=12−13N(N+2) となる。N→∞ とすると 13N(N+2)→0 であるから ∑n=1∞1cn=12.

別解

解法2(積分表示で級数を足す)

方針

一般項は部分和の階差から求める。(2)では消去和を使わず、分母 n+r の逆数の定積分表示と等比級数を組み合わせ、無限和全体を1本の定積分へ変える。

解答

(1)
右辺を Sn とおくとanbncn=Sn−Sn−1=(n+1)(n+2).また an=2n+5、bn=3−n だからcn=3n(n+1)(n+2)2n+5.(2)
まず1cn=13n(3n+1−1n+2).ここで1n+1=∫01xn dx,1n+2=∫01xn+1 dxを用いる。0≦x≦1 では等比級数が収束するので∑n=1∞1cn=∫01(3−x)∑n=1∞(x3)n dx=∫01(3−x)x3−x dx=∫01x dx=12.

総評

難度は10段階で5、計算量は10段階で4程度。試験場ではおよそ26分を見込む。前半は和の式から一般項を取り出す典型問題で、Sn−Sn−1 を使う判断がすべてである。後半は見た目よりも簡単で、1cn が消去和になるように分解できる。対数を含む級数公式へ進むより、有限和で 12−13N(N+2) まで出す方が高校数学の答案として自然で、計算ミスも少ない。

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出典: 東北大学 1982年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。