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東北大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

関数f(x)=(4x3+ax2+bx+c)e2xについて,次の問に答えよ.

(1) f(x)がx=−1,x=0,x=1で極値をもつように定数a,b,cを定めよ.

(2) a,b,cを(1)で定めたものとして,
曲線y=f(x)と,3つの直線x=−1,x=1,y=0で囲まれた図形の面積を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安34分

微分、積分、指数・対数 接線・法線、面積計算、計算整理

方針

P(x)=4x3+ax2+bx+c とおくと、f′(x)={P′(x)+2P(x)}e2x である。指数部分は常に正なので、−1,0,1 で極値をもつには P′(x)+2P(x) がそこで0になればよい。これは先頭係数が8の3次式なので 8x(x2−1) と一致させ、係数比較で a,b,c を求める。面積では、求めた P(x) が [−1,1] で負であることを増減から確認し、−∫−11P(x)e2xdxを計算する。

解答

(1) P(x)=4x3+ax2+bx+c とおくと f(x)=P(x)e2x である。したがって f′(x)={P′(x)+2P(x)}e2x である。e2x>0 なので、極値をとる点では P′(x)+2P(x)=0 が必要である。

ここで P′(x)+2P(x)=8x3+(2a+12)x2+(2b+2a)x+(2c+b) である。x=−1,0,1 で極値をもつため、この3次式は 8x(x−1)(x+1)=8x3−8x に等しい。係数比較により 2a+12=0,2b+2a=−8,2c+b=0 である。これを解くと a=−6,b=2,c=−1 である。なおこのとき P′(x)+2P(x)=8x(x−1)(x+1) は −1,0,1 で符号を変えるので、実際に極値をもつ。

(2) (1) より P(x)=4x3−6x2+2x−1 である。まず [−1,1] で P(x)<0 を確認する。導関数は P′(x)=12x2−12x+2 であり、臨界点は x=12±36 である。端点では P(−1)=−13,P(1)=−1 である。また P(12−36)=−1+39<0 であり、P(12+36)=−1−39<0 である。したがって [−1,1] で P(x)<0 であり、f(x)<0 である。

よって求める面積 S はS=−∫−11P(x)e2xdxである。ここで∫P(x)e2xdx=(2x3−6x2+7x−4)e2xである。したがって∫−11P(x)e2xdx={2−6+7−4}e2−{−2−6−7−4}e−2であり、=−e2+19e−2 である。よって S=e2−19e−2 である。したがって求める面積は e2−19e−2 である。

別解

解法2(増減で符号を確定)

方針

導関数の3つの零点から係数を比較する。面積の符号は元の3次式を別に微分せず、得られた f′ の符号と端点・極値の値から曲線全体が x 軸の下にあることを示す。

解答

(1)
P(x)=4x3+ax2+bx+c と置くとf′(x)={P′(x)+2P(x)}e2x.括弧内は先頭係数8の3次式で、零点が −1,0,1 だからP′(x)+2P(x)=8x(x2−1).係数比較によりa=−6,b=2,c=−1.(2)
このとき f′(x) の符号は x(x2−1) の符号に一致する。したがって [−1,0] では増加し、[0,1] では減少する。またf(−1)=−13e−2<0,f(0)=−1<0,f(1)=−e2<0.よって区間全体で f(x)<0 である。

Q′(x)+2Q(x)=P(x) となる3次式を係数比較で求めるとQ(x)=2x3−6x2+7x−4.したがって∫P(x)e2xdx=Q(x)e2x.求める面積はS=−∫−11f(x) dx=−[Q(x)e2x]−11=e2−19e−2.

総評

指数関数付き多項式の極値条件と面積を扱う問題で、目安は34分。f′の3次因子を8x(x2−1)と確定すること、面積前にf<0を証明することが重要である。増減を使えばPを再度微分する計算を省ける。

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出典: 東北大学 1986年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。