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東北大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

2次曲線y=12x(x4),直線y=xおよびx軸で囲まれた図形をDとする.
D内にあり,かつ座標軸に平行な辺をもつ長方形をDから取り除き残りの部分の面積を最小にしたい.
その最小値を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安30

微分積分図形と方程式 微分による最大最小面積計算、範囲評価

方針

長方形を最大に取り除けば残りの面積が最小になる。高さを h とすると,水平線 y=h が図形 D を切る左右端は,左が直線から x=h,右が放物線から x=2+42h である。よって長方形面積を h の関数にし,u=42h と置いて微分を軽くする。最後に D 全体の面積から最大長方形面積を引く。

解答

残りの部分の面積を最小にするには,取り除く長方形の面積を最大にすればよい。

まず図形 D を確認する。放物線は y=12x(x4)=2xx22 であり,x 軸とは x=0,4 で交わる。また直線 y=x とは x=2xx22 より x=0,2 で交わる。したがって D の上側の境界は,0x2 では直線 y=x2x4 では放物線である。

座標軸に平行な辺をもつ長方形が D 内にあるとする。長方形を真下に動かしても D から出ないので,最大の長方形は下辺を x 軸上にもつとしてよい。上辺の高さを h とすれば 0h2 である。

高さ h の水平線で D を切る。左端は直線 y=x から x=h である。右端は放物線 h=2xx22 から x24x+2h=0 すなわち x=2±42h であり,右側の境界なので x=2+42h である。したがって高さ h の長方形の最大面積を R(h) とすると R(h)=h{2+42hh}(0h2) である。

ここで u=42h とおく。すると 0u2h=4u22 である。また 2+uh=2+u4u22=u+u22 なのでR=4u22(u+u22)=8u+4u22u3u44である。微分するとdRdu=8+8u6u24u34=(u+2)(4u1+17)(4u117)16である。0u2 で符号が変わる点は u0=1+174 だけであり,R はそこで最大となる。実際,u<u0dR/du>0u>u0dR/du<0 である。

このときu02=9+178,u03=13+51716,u04=49+91732であるから,Rmax=107+5117128 である。

次に D の面積を求める。上側境界に従って[面積 D]=02xdx+24(2xx22)dx=2+[x2x36]24=2+83=143である。したがって残りの部分の面積の最小値は143107+5117128=147115317384である。

別解

解法2

方針

長方形の右上頂点を放物線上の (r,2rr2/2) と置く。左上頂点は直線 y=x 上に来るので、幅と高さがともに r の式になり、根号なしの4次式を直接最大化できる。

解答

残りの面積を最小にするには、取り除く長方形の面積を最大にすればよい。最大の長方形は、下辺を x 軸、左上頂点を直線 y=x、右上頂点を放物線上に置ける。

右上頂点の x 座標を r (2r4) とすると、高さはh=2rr22=r(4r)2である。左端は x=h、右端は x=r だから、長方形の面積はR(r)=h(rh)=r2(4r)(r2)4.u=r2 (0u2) とおけばR(u)=(4u2)(2u+u2)4であり、R(u)=(u+2)(4u1+17)(4u117)16.したがって最大はu=1+174で生じ、代入してRmax=107+5117128を得る。

一方、図形 D の面積はD=02xdx+24(2xx22)dx=143.よって残りの面積の最小値は143Rmax=147115317384である。

総評

難易度は7,計算量は6程度である。想定時間は24分から34分程度。長方形を最大化する問題であり,下辺を x 軸上に置ける理由を最初に説明することが重要である。水平断面の左端を x=h,右端を x=2+42h と取るところで,放物線の左枝を選ぶ誤りが出やすい。最大化は根号を含むので u 置換で整理する。最後に長方形面積ではなく,D 全体から引いた残りの面積を答える点にも注意する。

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出典: 東北大学 1985年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。