方針
(1) は を成分比較して を決める。(2)は点 の移る先 を直接計算し、長さの2乗の差を2次不等式にする。(3)は比の2乗を の関数として最大化する。分母が正なので、微分で臨界点を求め、無限遠での値も比較して最大を決める。
解答
(1) とする。まずである。したがって はと同値である。 だから、左上成分から より である。また右上または左下成分から なので である。このとき右下成分も となり確かに成り立つ。よってである。
(2) が移る先を とすると である。したがって であり、展開して となる。一方 である。よって条件 は すなわち である。平方完成すると だから である。
(3)
比の2乗をとおく。分母は常に正である。微分すると であり、分子を整理して となる。したがって臨界点は の解、すなわち である。
それぞれでの の値は である。また が正または負に限りなく大きくなると は に近づく。よって最大値は である。求める比そのものの最大値は である。
別解
解法2:比の最大値を判別式で求める
方針
(1) (2) は成分計算と平方完成で処理する。(3) は比の2乗が定数 以下となる条件を の2次不等式に直し、すべての実数 で成り立つための判別式条件から最小の を決める。
解答
(1)
成分を計算すると だからよって(2)の像はしたがってよって(3)
比の2乗をとする。すべての実数 で となる条件はがすべての で成り立つことである。必要な最小の は で、判別式が0になるときだから整理すると大きい方の根を取り、よって比の最大値は
総評
難度は10段階中7、計算量は10段階中6。(1)(2)は成分計算だが、(3)は比そのものではなく比の2乗を最大化すると処理が軽い。微分後の2次方程式で2つの臨界点が出るため、どちらが最大かと無限遠での値 を比較する必要がある。試験場では22分程度で、(2)の範囲と(3)の最大点を混同しないように分けて書きたい。