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東北大学 1990年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第6問

f(x)=x22x+71611f(x)dx(*)を満たす関数f(x)について考える.

(1) kを負でない実数とするとき,不等式11x22x+kdx43+kが成り立つことを示せ.

(2) f(x)=x22x+k (k1)の形の(*)の解を求めよ.

(3) f(x)=x22x+k (1>k0)の形の(*)の解は存在するか.
存在するならその解を求め,存在しないならそのことを示せ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

積分方程式・不等式 絶対値の処理、場合分け、不等式評価

方針

(*)の右端の積分は定数なので、解は必ず x22x+k の形になる。(1)は x22x+k=(x1)2+k1 と見て、k10k<1 に分ける。後者では負になる区間だけを反転して積分を計算し、不等式に直す。(2)(3)はk=716x22x+kdxを解くが、k<1 の場合は(1)の不等式から矛盾を出す。

解答

(1) x22x+k=(x1)2+k1.まず k1 では二次式は [1,1] で非負だから11x22x+kdx=11(x22x+k)dx=23+2k43+k.次に 0k<1 とし、r=1k(0<r1)とおく。二次式は 1r<x1 で負になるので11x22x+kdx=23+2k21r1{(x1)2r2}dx=23+2k+4r33.k=1r2 を用いると、右辺と 4/3+k との差は13r2+4r33.ϕ(r)=13r2+4r3とおけばϕ(r)=6r(2r1).0r1 での最小値は r=1/2 のときϕ(12)=34>0.よって所要の不等式が成り立つ。

(2)
f(x)=x22x+k とおくと、(*)の定数項からk=71611x22x+kdx.k1 では積分は 2/3+2k だからk=716(23+2k),k=73.したがってf(x)=x22x+73.(3)
0k<1 の解があると仮定する。(1)からk716(43+k).よってk2827>1となり矛盾する。したがって解は存在しない。

別解

解法2:負にならない半区間だけで下から評価する

方針

(1)[1,0] で二次式が必ず正であることだけを使う。絶対値積分全体はその半区間の積分以上なので、必要な下界が一度で出る。(2)(3) は定数項の条件へ代入する。

解答

(1)
1x0k0 ではx22x+k0.したがって11x22x+kdx10(x22x+k)dx=[x33x2+kx]10=43+k.(2)
f(x)=x22x+k が(*)を満たす条件はk=71611x22x+kdx.k1 では二次式は [1,1] で負にならないので11x22x+kdx=23+2k.よってk=716(23+2k),k=73.したがってf(x)=x22x+73.(3)
0k<1 の解があると仮定する。(1)からk716(43+k).整理するとk2827>1となり矛盾する。したがってこの範囲の解は存在しない。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中6。絶対値積分は、どこで2次式が負になるかを先に押さえるのが要点である。(3)は直接方程式を解きに行くより、(1)の不等式を(*)の定数項条件へ代入すると短く矛盾が出る。試験場では22分程度で、k10k<1 の場合分けを明確に分けて書きたい。

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出典: 東北大学 1990年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。