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東北大学 1990年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

nを自然数とし,xy平面上に(n+1)個の点P0=(0,0)P1=(1,0)
P2Pnをとる.
P2P3Pn

(i) 線分Pj1Pj (1jn)の長さは1.

(ii) 線分Pj2Pj1と線分Pj1Pjとは互いに直交する.(2jn)

という条件のもとで動かし,
このとき得られる線分P0Pnの長さの最大値をLnで表す.

(1) Lnを求めよ.

(2) 極限値limm(L2m+1L2m)を求めよ.

難易度6/ 10計算量4/ 10目安20

ベクトル数列 図形的解釈、範囲評価、極限計算

方針

各線分は長さ1で、前の線分と直交する。最初の線分が水平なので、奇数番目の線分は水平、偶数番目の線分は鉛直になる。終点までの水平成分は水平線分の本数を超えられず、鉛直成分も鉛直線分の本数を超えられない。最大にするには同じ方向の線分をすべて同じ向きにそろえればよい。最後に偶数本と奇数本で式を分け、差の極限を有理化で求める。

解答

(1)
線分 P0P1x 軸方向で長さ1である。条件(ii)より、次の線分はこれに直交するので鉛直方向、その次は水平方向、というように方向が交互に変わる。したがって、奇数番目の線分は水平、偶数番目の線分は鉛直である。

まず n=2m のとき、水平線分は m 本、鉛直線分も m 本ある。終点 P2m の水平成分の絶対値は最大でも m、鉛直成分の絶対値も最大でも m である。よって P0P2mm2+m2=m2 である。この上限は、水平線分をすべて同じ向き、鉛直線分もすべて同じ向きに取れば実現できる。したがって L2m=m2 である。

次に n=2m+1 のとき、水平線分は m+1 本、鉛直線分は m 本ある。同様に P0P2m+1(m+1)2+m2 であり、この上限も同じ方向の成分をそろえれば実現できる。よって L2m+1=(m+1)2+m2 である。

(2)
(1)より L2m+1L2m=(m+1)2+m2m2 である。右辺を有理化すると(m+1)2+m22m2(m+1)2+m2+m2=2m+12m2+2m+1+m2である。分母分子を m で割ると 2+1m2+2m+1m2+2 となる。したがってlimm(L2m+1L2m)=222=12である。

別解

解法2:水平成分と鉛直成分を別々に評価する

方針

各単位線分は水平・鉛直が交互に現れる。水平成分と鉛直成分の絶対値をそれぞれ本数で上から押さえ、両方の等号を同時に実現する配置を示す。極限は有理化する。

解答

(1)
第1辺は水平であり、その後は水平・鉛直が交互に現れる。

n=2m のとき、水平辺と鉛直辺はそれぞれ m 本である。終点の座標を (X,Y) とすればXm,Ym.よってP0P2mm2+m2=m2.水平辺をすべて右向き、鉛直辺をすべて上向きにすれば等号が成立するのでL2m=m2.n=2m+1 のときは水平辺が m+1 本、鉛直辺が m 本だから、同様にL2m+1=(m+1)2+m2.(2)L2m+1L2m=2m+12m2+2m+1+m2=2+1/m2+2/m+1/m2+2.したがってlimm(L2m+1L2m)=12.

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中4。図形的には折れ線の問題だが、水平成分と鉛直成分の最大値に分けると明快である。最大値の式だけでなく、その上限を実現できる配置を説明することが必要である。試験場では12分程度で、偶数本と奇数本の水平線分の本数を取り違えないようにしたい。

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出典: 東北大学 1990年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。