方針
原点を通る接線を y=mx とおき、曲線に代入した2次方程式が重解をもつ条件から2本の接線の傾きを求める。接点の x 座標を出したら、曲線を y について解き、左側では曲線と傾き 1/5 の直線、右側では曲線と傾き 5 の直線で囲まれる面積を積分する。
解答
原点を通る直線を y=mx とおく。これを曲線 xy+5(x−y)+4=0 に代入すると mx2+5(1−m)x+4=0 となる。この直線が接線であるためには、この2次方程式が重解をもてばよい。したがって判別式は0であり 5(1−m)2−16m=0 である。整理すると 5m2−26m+5=0 だから m=5,51 である。
接点の x 座標を求める。重解は x=−2m5(1−m) である。よって、m=1/5 のとき x=−25 であり、m=5 のとき x=525 である。
曲線を y について解くと y=x−5−5x−4 である。左側の接点から原点までは直線 y=x/5 と曲線で囲まれ、原点から右側の接点までは直線 y=5x と曲線で囲まれる。したがって求める面積 S はS=∫−250{x−5−5x−4−5x}dx+∫025/5{x−5−5x−4−5x}dxである。
ここで x−5−5x−4=−5−x−59 である。これを用いて積分するとS=[−5x−9log∣x−5∣−10x2]−250+[−5x−9log∣x−5∣−25x2]025/5=9log5−12である。よって求める面積は 9log5−12 である。
別解
解法2:接点条件を先に解く
方針
接点 (x,y) での接線が原点を通る条件を、陰関数の微分係数y/x と一致させて表す。曲線の式と連立して2接点を直接求め、最後に曲線を y の式へ直して面積を積分する。
解答
曲線上の点 (x,y) における微分係数は、陰関数を微分してy+(x−5)y′+5=0よりy′=−x−5y+5である。接線が原点を通るなら y′=y/x だから2xy+5(x−y)=0.これと曲線の式xy+5(x−y)+4=0を連立するとxy=4,5(x−y)=−8.したがって接点は(−25,−2/5),(2/5,25)であり、接線はそれぞれy=5x,y=5xである。
曲線をy=−5−x−59と書く。求める面積はS=∫−250(−5−x−59−5x)dx+∫02/5(−5−x−59−5x)dx.それぞれの原始関数へ端点を代入するとS=9log5−12.
総評
原点から引いた2本の接線と曲線で囲まれる面積を求める問題である。目安時間は25分。接線条件は y=mx を代入した2次方程式の判別式で処理する。面積計算では、接点が原点の左右に分かれるため積分区間を [−25,0] と [0,25/5] に分けるのが重要である。対数項の絶対値と係数 9 を落とさないようにしたい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。
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出典: 東北大学 1991年度 前期 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。