方針
絶対値の中身 6x−8 の符号が変わる x=4/3 で場合分けする。各範囲では有理関数になるので微分して増減を調べる。ただし x=4/3 は式の切り替わり点であり,左右の導関数の符号が負から正に変わるかを直接確認して極小として扱う。候補点 −1/3,4/3,3 の値を最後に計算する。
解答
絶対値の中身は 6x−8 であるから,x=4/3 で場合分けする。 x≦4/3 のとき,∣6x−8∣=8−6x なので f(x)=2(x2+1)x2+1+8−6x=2(x2+1)(x−3)2 である。微分すると f′(x)=(x2+1)2(x−3)(3x+1) である。 x≧4/3 のとき,∣6x−8∣=6x−8 なので f(x)=2(x2+1)x2+1+6x−8=2(x2+1)x2+6x−7 である。微分すると f′(x)=−(x2+1)2(x−3)(3x+1) である。
増減を調べる。x≦4/3 では,x=−1/3 で導関数の符号が正から負に変わるので極大である。また,x=4/3 の左側では f′(x)<0 であり,右側では f′(x)>0 だから,x=4/3 は極小である。x≧4/3 では,x=3 で導関数の符号が正から負に変わるので極大である。
値を計算すると f(−31)=2(1/9+1)(−10/3)2=5, f(34)=2(16/9+1)(4/3−3)2=21, f(3)=2(9+1)9+18−7=1 である。したがって極値はx=−31 で極大値 5,x=34 で極小値 21,x=3 で極大値 1である。
別解
解法2
方針
絶対値を外した各区間で、水平線 y=m とグラフが接する条件を二次方程式の判別式で調べる。
滑らかな極値候補を求めた後、式の切替点 x=4/3 を別に確認する。
解答
まず x≦34 ではf(x)=2(x2+1)(x−3)2.f(x)=m は(1−2m)x2−6x+9−2m=0と同値である。水平線がこの枝に接するとき判別式は0だから36−4(1−2m)(9−2m)=−16m(m−5)=0.m=5 の接点は x=−31 でこの区間内にあり、ここで極大値5をとる。
m=0 の接点 x=3 はこの区間外である。
次に x≧34 ではf(x)=2(x2+1)x2+6x−7.f(x)=m の判別式は36−4(1−2m)(−7−2m)=−16(m−1)(m+4).m=1 の接点は x=3 でこの区間内にあり、ここで極大値1をとる。
m=−4 の接点は区間外である。
最後に切替点ではf(34)=21.左の枝はこの点へ向かって減少し、右の枝はこの点から増加するので極小値である。
したがってx=−31 で極大値 5,x=34 で極小値 21,x=3 で極大値 1である。
総評
絶対値を外してから有理関数の増減を調べる問題である。目安時間は16分。切り替わり点 x=4/3 は微分公式だけでは候補から漏れやすいので,左右の増減を必ず確認する。−1/3 と 3 はそれぞれの区間の内部での極大,4/3 は折れ点での極小である。値の計算では分母の 2(x2+1) を落とさないこと。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合し、高校数学の範囲内で完結させた。
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出典: 東北大学 1992年度 後期 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。