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東北大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

次の2つの等式を同時に満たす関数f(x)g(x)を考える.f(x)=x2+11(xt)g(t)dt,g(x)=11{32f(tx)+xg(t)}dt(1) {}f(x)xの2次式であることを示せ.

(2) {}f(x)g(x)を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

積分関数 恒等式比較文字消去、計算整理

方針

第1式で x に依存しない2つの定積分をG=11g(t)dt,H=11tg(t)dtと置く。すると f(x)=x2+GxH と直ちに2次式になる。この形を第2式へ代入して g(x)G,H で表し、最後に G,H の定義へ戻って2本の一次方程式を解く。

解答

(1) G=11g(t)dt,H=11tg(t)dtとおく。すると最初の式はf(x)=x2+11(xt)g(t)dt=x2+x11g(t)dt11tg(t)dt=x2+GxHとなる。G,Hx によらない定数なので、f(x)x の2次式である。

(2)

(1) で得た f(x)=x2+GxH を第2式に代入する。まず f(tx)=(tx)2+G(tx)H であるから11f(tx)dt=11{(tx)2+G(tx)H}dt=(11t2dt)+2x2+G(11tdt2x)2H=23+2x22Gx2Hである。したがってg(x)=11{32f(tx)+xg(t)}dt=32(23+2x22Gx2H)+xG=3x22Gx+13Hである。

ここで G,H の定義に戻る。上の式を用いるとG=11g(t)dt=11(3t22Gt+13H)dt=2+2(13H)=46Hである。またH=11tg(t)dt=11(3t32Gt2+(13H)t)dt=2G23=43Gである。

よって G=46H,H=43G を解けばよい。第2式を第1式に代入して G=4+8G となるから G=47 であり、H=43(47)=1621 である。

したがって f(x)=x247x1621 である。また g(x)=3x22Gx+13H に代入して g(x)=3x2+87x+1167=3x2+87x97 である。

別解

解法2

方針

第1式から f(x)=x2+px+q と係数を置く。第2式へ代入して g(x)p,q で表し、p,q を2つの定積分が与える定数として元の式へ戻す。偶奇性を使った2本の一次方程式だけで p,q を決める。

解答

(1)

第1式を展開するとf(x)=x2+x11g(t)dt11tg(t)dt.2つの積分は x によらないから、定数 p,q を用いてf(x)=x2+px+qと書ける。よって f は2次式である。また係数の意味からp=11g(t)dt,q=11tg(t)dt.(2)f(tx)=(tx)2+p(tx)+qを第2式へ代入する。奇関数の積分が0になることを使えばg(x)=3211f(tx)dt+x11g(t)dt=32(23+2x22px+2q)+px=3x22px+1+3q.したがってp=11g(t)dt=4+6q,q=11tg(t)dt=43p.すなわちp=4+6q,q=43p.これを解くとp=47,q=1621.よってf(x)=x247x1621,g(x)=3x2+87x97.これらを元の2式へ代入すれば両辺が一致する。

総評

積分方程式に見えるが、定数化できる積分を見抜くと連立一次方程式に落ちる問題。G=g,H=tgと置くのが中心で、これにより(1)はほぼ終わる。(2)では f(tx) の積分で奇関数の項が消えること、11t2dt=23を正しく使うことが重要である。最後に G,H の定義へ戻って連立する流れを明確にすれば、計算の根拠が追いやすい答案になる。 積分定数法と係数比較法の両方で同じ2本の連立式を得て、元の積分方程式への代入も確認した。

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出典: 東北大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。