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東北大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

数列{an} (n=1,2,)a1=1,an=(n1)3(n2)3(n3)3(21)3(n31){(n1)31}{(n2)31}{231}(n2)で定め,Sn=k=1nakとおく.

(1) {}annan1の式として表せ.

(2) {}S1a1S2a2S3a3を求めよ.

(3) {}(2)からSnannのどのような式になるかを予想し,その式を証明せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

数列 漸化式の変形、実験・推測、数学的帰納法

方針

積で定義された an は、隣り合う項の比を取るとほとんどが消える。(1)で an/an1 を出し、(2)で小さい n の値から Sn/an=n3 を予想する。(3)では Sn=Sn1+anan で割り、帰納法の仮定と(1)の比を組み合わせて n3 を得る。

解答

(1) n2 とする。anan1 の積の形を比べると、多くの因子が打ち消し合う。具体的には、an の分子には新しく (n1)3 が入り、分母には新しく n31 が入る。したがって anan1=(n1)3n31 であり、an=(n1)3n31an1 である。

(2)

まず a1=1,S1=1 なので S1a1=1 である。

(1) より a2=13231a1=17 であるから S2=1+17=87 となり、S2a2=8/71/7=8 である。

さらに a3=23331a2=82617=491 である。よって S3=1+17+491=91+13+491=10891 となるから S3a3=108/914/91=27 である。

したがってS1a1=13,S2a2=23,S3a3=33である。

(3)

(2) から Snan=n3 と予想できる。これを数学的帰納法で証明する。 n=1 では S1/a1=1=13 で成り立つ。ある n11Sn1an1=(n1)3 が成り立つと仮定する。このとき Sn=Sn1+an であるからSnan=Sn1an+1=Sn1an1an1an+1である。

(1) より an1an=n31(n1)3 なので、帰納法の仮定を代入して Snan=(n1)3n31(n1)3+1=n3 となる。よってすべての自然数 n について Snan=n3 が成り立つ。

別解

解法2

方針

(1) の漸化式を (n31)an=(n1)3an1 と書き換える。すると n3an(n1)3an1=an という差分になるので、これを 2 から n まで加えて直接 n3an=Sn を得る。

解答

(1)

定義された積で an/an1 を作ると共通因子が消え、anan1=(n1)3n31.したがってan=(n1)3n31an1(n2).(2)a1=1,a2=17,a3=491だからS1=1,S2=87,S3=10891.よってS1a1=1,S2a2=8,S3a3=27.(3)

(1) の式を(n31)an=(n1)3an1と書き換えるとn3an(n1)3an1=an.これを n=2,3,,N について加えると、左辺は差が消えてN3aNa1=a2+a3++aN.a1=1 なのでN3aN=a1+a2++aN=SN.したがってすべての自然数 N についてSNaN=N3.これは (2) の 1,8,27 からの予想と一致する。

総評

積で定義された数列を、隣接比と帰納法で扱う問題。得点の中心は、長い積を直接展開せず an/an1 を作って消える因子を確認するところにある。(2)の計算は予想の根拠なので、1,8,27 をただ並べるのではなく、a2,a3S2,S3 を書くと説得力が出る。(3)は Sn=Sn1+anan で割る形が自然で、誘導に沿った最短の証明になる。 帰納法に加えて差分の望遠和から直接 Sn=n3an を導き、初期3項とも照合した。

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出典: 東北大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。