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東北大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

nを0または正の整数とし,In=ππxncosxdx,Jn=ππxnsinxdxとする.

(1) n1のとき,InJn1の関係式,
およびJnIn1の関係式を求めよ.

(2) n=0,1,2,3,4に対してInの値を求めよ.

(3) n=0,1,2に対し,ππxnf(x)cosxdx=4π
同時に満たすxの2次式f(x)を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

積分三角関数 部分積分、漸化式の変形恒等式比較

方針

(1) は部分積分で InJn1JnIn1 を結ぶ。端点 ±π での sinxcosx の値が符号を決める。(2) では得た漸化式を順に使い,奇偶性も確認する。(3) は f(x)=Ax2+Bx+C とおき,I0 から I4 までを代入して係数を決める。

解答

(1) n1 とする。まずIn=ππxncosxdxで部分積分を行う。u=xndv=cosxdx とするとIn=[xnsinx]ππnππxn1sinxdxである。端点で sinπ=sin(π)=0 だから In=nJn1 である。

次にJn=ππxnsinxdxで部分積分を行う。u=xndv=sinxdx とするとJn=[xncosx]ππ+nππxn1cosxdxである。境界項は[xncosx]ππ=πn(π)n={1(1)n}πnなので Jn={1(1)n}πn+nIn1 である。

(2) 順に求める。まずI0=ππcosxdx=0である。また I1=J0 で,J0=ππsinxdx=0より I1=0 である。次に J1={1(1)}π+I0=2π だから I2=2J1=4π である。さらに J2={11}π2+2I1=0 より I3=3J2=0 である。最後に J3={1(1)3}π3+3I2=2π312π だから I4=4J3=8π3+48π である。したがってI0=0,I1=0,I2=4π,I3=0,I4=8π3+48πである。

(3) f(x)=Ax2+Bx+C とおく。条件ππxnf(x)cosxdx=4π(n=0,1,2)Ik で書くと AI2+BI1+CI0=4π, AI3+BI2+CI1=4π, AI4+BI3+CI2=4π である。(2) の値を代入すると,1本目から 4πA=4π より A=1 である。2本目から 4πB=4π より B=1 である。3本目から (1)(8π3+48π)+C(4π)=4π だから 8π348π4πC=4π であり,C=2π213 を得る。よって f(x)=x2x+2π213 である。

別解

解法2

方針

積分する関数の奇偶性を先に使い、必要な積分だけを偶数添字の漸化式で求める。最後は f(x) の偶数部分・奇数部分が別々の条件で決まることを利用する。

解答

(1)
部分積分によりIn=nJn1,Jn={1(1)n}πn+nIn1である。

(2)
xncosxn が奇数なら奇関数なのでI1=I3=0.また I0=0 である。偶数 n=2k について (1) の2式をつなぐとI2k=4kπ2k12k(2k1)I2k2.よってI2=4π,I4=8π312I2=8π3+48π.以上からI0=I1=I3=0,I2=4π,I4=8π3+48π.(3)
f(x)=Ax2+Bx+C とする。n=0,1,2 の条件はAI2+BI1+CI0=4π,AI3+BI2+CI1=4π,AI4+BI3+CI2=4π.奇偶性によって第1式は A だけ、第2式は B だけを含む。
したがって A=1, B=1 である。第3式へ代入すると(8π3+48π)4πC=4πより C=2π213 となる。ゆえにf(x)=x2x+2π213である。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中7。目安時間は25分。部分積分そのものは標準的だが,境界項の符号でミスが出やすい。Jn の式では πn(π)n が出るため,n の偶奇を意識することが重要である。(3) は係数比較に見えるが,実際には I0 から I4 までを正確に用いる連立計算であり,途中の I2=4π を誤ると全体が崩れる。 2解法の結論を照合し、端点・符号・定義域・必要十分性を再確認した。図を含む場合は本文との対応と縮尺に依存しない論証も確認している。

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出典: 東北大学 1995年度 前期日程 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。