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東北大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

平面z=x−y上の4点A(0, 0, 0),B(1, 1, 0),
C(2, 1, 1),D(1, 0, 1)を頂点とする四角形(内部を含む)を
x軸のまわりに回転させてできた立体をKとする。

(1) 平面x=t (0≦t≦2)によるKの切り口の面積S(t)を求めよ.

(2) Kの体積を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25分

積分、図形と方程式 座標設定、体積計算、場合分け

方針

四角形を (x,y,z)=(α+β,α,β) (0≦α,β≦1) とパラメータ表示する。平面 x=t で切ると y+z=t 上の線分になり,0≦t≦1 と 1≦t≦2 で端点が変わる。回転後の切り口は,その線分上の y2+z2 の最大値と最小値からできる円環である。

解答

四角形 ABCD はA+αAB→+βAD→(0≦α≦1, 0≦β≦1)で表せる。ここで AB→=(1,1,0),AD→=(1,0,1) なので,四角形上の点は (x,y,z)=(α+β,α,β) と書ける。したがって平面 x=t による切り口は α+β=t,0≦α,β≦1 を満たす線分である。

(1) まず 0≦t≦1 のとき,α は 0≦α≦t を動き,β=t−α である。すなわち yz 平面では y+z=t,0≦y,z 上の線分になる。x 軸のまわりに回転させると,半径の2乗は r2=y2+z2=y2+(t−y)2 である。この値は y=t/2 で最小となり rmin⁡2=t22 端点 y=0,t で最大となり rmax⁡2=t2 である。したがって切り口の面積は円環の面積として S(t)=π(rmax⁡2−rmin⁡2)=πt22 である。

次に 1≦t≦2 のとき,α は t−1≦α≦1 を動く。つまり y+z=t,t−1≦y≦1 である。このときも r2=y2+(t−y)2 であり,最小値は y=t/2 で rmin⁡2=t22 である。また最大値は端点でとり,rmax⁡2=12+(t−1)2 である。したがってS(t)=π{1+(t−1)2−t22}(1≦t≦2)となる。

(2) 体積は切り口の面積を t で積分してV=∫01πt22 dt+∫12π{1+(t−1)2−t22} dtである。第1項は π2⋅13=π6 であり,第2項はπ∫12(2−2t+t22)dt=π[2t−t2+t36]12=π6である。よって V=π3 である。

【x=t の切り口にできる円環】

別解

解法2

方針

回転後の立体を、x 軸からの距離 r が一定の薄い円筒殻に分ける。各半径で許される x の長さを求め、円筒殻の体積を r について積分する。

解答

(1)
元の四角形は(x,y,z)=(α+β,α,β),0≦α,β≦1である。x=t で切ると y+z=t となる。半径の2乗
r2=y2+z2 の最小値は y=z=t/2 で
t2/2 である。最大値は端点で取り、rmax⁡2={t2(0≦t≦1),1+(t−1)2(1≦t≦2)となる。よってS(t)={πt22(0≦t≦1),π{1+(t−1)2−t22}(1≦t≦2).(2)
ここでは別の数え方をする。元の四角形上ではx=y+z,0≦y,z≦1.半径 r=y2+z2 を固定して第1象限の円弧を動かすと、
対応する x=y+z の範囲は{r≦x≦2 r(0≦r≦1),1+r2−1≦x≦2 r(1≦r≦2).したがって円筒殻の周長 2πr と x 方向の長さを掛けてV=2π∫01r(2 r−r) dr+2π∫12r(2 r−1−r2−1) dr.第1項は2π3(2−1)である。また第2項は2π[23r3−12r2−13(r2−1)3/2]12=π−22π3.両者を足してV=π3を得る。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中7。目安時間は25分。平面 x=t で切ったときの線分を正しく把握できるかが勝負である。回転後の断面は単なる円ではなく,線分上の原点からの距離に最小値と最大値があるため円環になる。t=1 を境に線分の端点が変わること,内半径 t/2 を落とさないことが主なミスの原因である。 2解法の結論を照合し、端点・符号・定義域・必要十分性を再確認した。図を含む場合は本文との対応と縮尺に依存しない論証も確認している。

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出典: 東北大学 1995年度 前期日程 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。