方針
球面の中心が原点であることを使い,点 における接平面は半径 に垂直であると見る。(1) では接平面上の任意の点 について内積が一定になることを示す。(2) では2つの接平面の交線をまず求め,その直線上で原点からの距離の2乗を最小にする。
解答
(1) 球面 は中心 ,半径 の球面である。点 における接平面は半径ベクトル に垂直であるから,接平面上の点 に対して,ベクトル は と垂直である。したがって である。ここで なのでとなる。点 は球面上にあるから であり,求める内積は である。
(2) (1) より, における接平面は であり, における接平面は である。両方の接平面上にある点 は を満たす。2式を引くと である。そこで とおくと であり,交線上の点は と表される。
原点からこの点までの距離の2乗を とおく。平方完成すると であるから,最小となるのは のときである。このとき なので である。
2接平面と最短点
別解
解法2
方針
2平面の交線を、原点から最も近い点と方向ベクトルに分ける。交線上の任意の点について三平方の形が得られるため、微分を使わずに最短点を確定できる。
解答
(1)
接平面上の点 に対し、 は半径
と垂直である。したがってである。
(2)
2つの接平面はである。点は両方の平面上にあり、交線の方向ベクトルとして
を取れる。よって交線上の任意の点はと表される。ここで だから等号は のときに限る。したがって求める点はである。
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中4。目安時間は15分から20分。接平面の式を公式として暗記するだけでなく,半径と接平面が垂直であることから内積が一定になる理由を書けるかが重要である。(2) は2平面の交線上の最短距離問題なので,交線を1変数で表して距離の2乗を最小化すればよい。対称性からすぐ と見えるが,その後の最小化と座標の確認まで書くと答案が安定する。 2解法の結論を照合し、端点・符号・定義域・必要十分性を再確認した。図を含む場合は本文との対応と縮尺に依存しない論証も確認している。