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東北大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

直線y=ax+bはだ円4x2+y2=4と相異なる2点で交わり,
これらの交点のy座標はともに正であるという.
このような(a,b)の範囲をab平面上に図示せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式 判別式、範囲評価、必要十分条件

方針

直線を楕円に代入し、まず交点が相異なる2点になるための判別式条件を出す。次に2つの交点の y 座標を y1,y2 とし、両方が正である条件を y1+y2>0y1y2>0 に直す。最後に判別式条件と合わせて、ab 平面では b>ab<a2+4 に挟まれる領域として図示する。

解答

直線 y=ax+b を楕円 4x2+y2=4 に代入すると 4x2+(ax+b)2=4 である。整理して (a2+4)x2+2abx+b24=0 を得る。交点が相異なる2点であるためには、この2次方程式が相異なる2つの実数解をもてばよい。判別式を D とするとD=(2ab)24(a2+4)(b24)=16(a2+4b2)であるから、b2<a2+4 が必要十分である。

次に、2つの交点の y 座標を y1,y2 とする。対応する x 座標を x1,x2 とすれば、yi=axi+b である。解と係数の関係より x1+x2=2aba2+4,x1x2=b24a2+4 であるから、y1+y2=a(x1+x2)+2b=8ba2+4,y1y2=(ax1+b)(ax2+b)=4(b2a2)a2+4.2つの y 座標がともに正であるためには y1+y2>0,y1y2>0 が必要十分である。分母は正なので、これは b>0,b2>a2 と同値である。

以上を合わせると、求める範囲は b>0,a2<b2<a2+4 である。b>0b2>a2 から b>a であるから、ab 平面では a<b<a2+4 で表される開いた領域である。境界 b=a および b=a2+4 は含まれない。

別解

解法2

方針

楕円を x=cost, y=2sint と表し、直線を yax=b という高さ関数の等位線として見る。楕円を2点で切る条件はこの関数の最大・最小から求め、2交点が上半平面にある条件は直線が楕円内部の x 軸を横切らないことから決める。

解答

楕円はx=cost,y=2sintと表せる。直線上では yax=b であり、楕円上の量yax=2sintacostの最大値と最小値は、それぞれ a2+4
a2+4 である。したがって直線が楕円を相異なる2点で切る条件はb<a2+4である。

次に、楕円の内部で x 軸上にある点は (1,0) から (1,0) までである。直線と x 軸との交点がこの線分上にあれば、楕円内の弦は x 軸を横切るので、両端の y 座標がともに正にはならない。直線 y=ax+b がこの線分上でとる値は ba 以上 b+a 以下であるから、弦全体が上半平面にあるための条件はba>0,すなわち b>a である。この条件から b>0 も従う。

以上よりa<b<a2+4である。2本の境界はどちらも含まない。

総評

難度6、計算量5。判別式だけでは不十分で、2交点がともに上半平面にある条件を独立に確認する。境界 b=a では交点の一方が x 軸上、b=a2+4 では接するので、いずれも除外される。 2解法の最終値を照合し、境界条件・符号・定義域も確認した。

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出典: 東北大学 1996年度 前期日程 文系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。