方針
2つの漸化式を引き算すると an−bn だけの漸化式が得られる。初期値がその固定値と一致しているため、an−bn=1 が全ての n で成り立つ。これを bn=an−1 として第1式に代入し、an の1次漸化式を解けば bn も直ちに求まる。
解答
(1)
2つの漸化式を引くとan+1−bn+1=(an−4bn+1)−(2an−5bn−1)=−(an−bn)+2である。ここで a1−b1=1−0=1 である。もし an−bn=1 なら an+1−bn+1=−1+2=1 となるので、数学的帰納法により an−bn=1 がすべての正の整数 n で成り立つ。
(2)
(1)より bn=an−1 である。これを第1式 an+1=an−4bn+1 に代入すると an+1=an−4(an−1)+1=−3an+5 を得る。
この漸化式の一定値を L とすると L=−3L+5 より L=5/4 である。したがって an+1−45=−3(an−45) となる。a1=1 だから a1−45=−41 であり、an−45=−41(−3)n−1 である。よって an=45−41(−3)n−1 である。また bn=an−1=41−41(−3)n−1 である。
別解
解法2
方針
差 dn=an−bn と和 sn=an+bn を同時に導入する。差が一定になることを確認した後、和だけの1次漸化式を解き、最後に an=(sn+dn)/2、bn=(sn−dn)/2 へ戻す。
解答
(1) dn=an−bn,sn=an+bnとおく。2式の差を取るとdn+1=−dn+2.d1=1 なので、帰納的にdn=1である。
(2)
次に2式の和を取るとsn+1=3an−9bn.an=2sn+dn,bn=2sn−dnと dn=1 を代入してsn+1=−3sn+6.一定値は 3/2 であり、s1=1 だからsn−23=−21(−3)n−1.すなわちsn=23−21(−3)n−1.よってan=45−41(−3)n−1,bn=41−41(−3)n−1.
総評
難度5、計算量4。2変数漸化式は差を取ると固定値1になる。一定値からのずれを追うと、公比 −3 による符号の交替を誤りにくい。 2解法の最終値を照合し、境界条件・符号・定義域も確認した。
冊子PDFで見る東北大の数列の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 1996年度 後期日程 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。