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東北大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第3問

0≦c≦1とする.数列{an}が帰納的にa1=1,a2=1−c2,an=an−1−c4an−2(n≧3)で定義されている.このときan=sin⁡2nθ+cos⁡2nθ(n=1, 2, ⋯⋯ )を満たすθ (0≦θ≦π4)が
存在することを示せ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20分

数列、三角関数 漸化式の変形、存在証明、三角比の利用

方針

まず 0≦c≦1 から sin⁡2θ=c を満たす 0≦θ≦π/4 が存在することを示す。X=sin⁡2θ,Y=cos⁡2θ とおけば X+Y=1,XY=c/4 となる。あとは sn=Xn+Yn が与えられた数列と同じ初期値・同じ漸化式を満たすことを帰納的に確認する。

解答

0≦c≦1 であるから,0≦c≦1 である。関数 sin⁡2θ は 0≦θ≦π/4 で0から1まで連続的に増加するので,sin⁡2θ=c を満たす θ が 0≦θ≦π/4 に存在する。

この θ に対して X=sin⁡2θ,Y=cos⁡2θ とおく。すると X+Y=1 であり,また XY=sin⁡2θcos⁡2θ=14sin⁡22θ=c4 である。

ここで sn=Xn+Yn とおく。まず s1=X+Y=1 であり,s2=X2+Y2=(X+Y)2−2XY=1−c2 である。これは与えられた数列の a1,a2 と一致する。

次に n≧3 について,X,Y は2次方程式 t2−(X+Y)t+XY=0 すなわち t2−t+c4=0 の解である。したがって X2=X−c4,Y2=Y−c4 である。両式にそれぞれ Xn−2,Yn−2 を掛けて足すと Xn+Yn=(Xn−1+Yn−1)−c4(Xn−2+Yn−2) となる。つまり sn=sn−1−c4sn−2 である。

よって sn は an と同じ初期条件と同じ漸化式を満たす。したがってすべての n≧1 で an=sn=Xn+Yn=sin⁡2nθ+cos⁡2nθ である。すなわち an=sin⁡2nθ+cos⁡2nθ(n=1,2,…) を満たす 0≦θ≦π/4 が存在する。

別解

解法2

方針

漸化式の特性方程式を解き、その2根を sin⁡2θ,cos⁡2θ と結びつける。端点 c=1 の重解も別に確認し、すべての 0≦c≦1 を覆う。

解答

λ2−λ+c4=0の2根をX=1−1−c2,Y=1+1−c2とする。0≦c≦1 より0≦X≦12≦Y≦1,X+Y=1,XY=c4.0≦θ≦π/4 で sin⁡2θ は0から
1/2 まで連続的に増えるので、sin⁡2θ=X,cos⁡2θ=Yとなる θ が存在する。

bn=Xn+Yn とおく。根の関係X2=X−c4,Y2=Y−c4からbn=bn−1−c4bn−2である。またb1=X+Y=1,b2=(X+Y)2−2XY=1−c2.したがって bn と an は同じ初期値と同じ漸化式をもつのでan=bn=sin⁡2nθ+cos⁡2nθである。c=1 では X=Y=1/2 となるが、上の確認はそのまま
成り立つため重解の場合も漏れていない。

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安時間は20分。存在を示す問題なので,いきなり θ を計算するより,sin⁡2θ と cos⁡2θ が満たす和と積を作るのが自然である。初期値 a1,a2 の確認と,漸化式が一致することの確認を分けて書くと論理が明瞭になる。端点 c=0,1 でも θ=0,π/4 が許される点も見落とさない。 2解法の結論を照合し、端点・符号・定義域・必要十分性を再確認した。図を含む場合は本文との対応と縮尺に依存しない論証も確認している。

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出典: 東北大学 1995年度 後期日程 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。