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東北大学 1997年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

次の等式を満たす連続な関数f(x)について考える.∫0x{f(t)−t+1}dt=∫−11(x−t)3f(t)dt+225(1)  f(x)はxの2次式であることを示せ.

(2) f(x)を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安28分

積分、関数 恒等式比較、文字消去、計算整理

方針

両辺をxで微分すると、右辺はxについて高々2次式になる。したがってf(x)も高々2次式である。そこでf(x)=Ax2+Bx+Cとおき、∫−11f(t)dt, ∫−11tf(t)dt, ∫−11t2f(t)dtを使って微分後の等式の係数を比較する。最後に元の等式の定数分も確認する。

解答

(1)
与えられた等式の両辺をxで微分する。左辺は ddx∫0x{f(t)−t+1} dt=f(x)−x+1 である。右辺はddx∫−11(x−t)3f(t) dt=3∫−11(x−t)2f(t) dtである。したがって f(x)−x+1=3∫−11(x−t)2f(t) dt を得る。

右辺は 3∫−11(x2−2xt+t2)f(t) dt であり、xについて高々2次式である。よってf(x)−x+1も高々2次式であり、f(x)はxの2次式である。

(2) f(x)=Ax2+Bx+C とおく。さらにI0=∫−11f(t) dt,I1=∫−11tf(t) dt,I2=∫−11t2f(t) dtとおく。奇関数の積分が0になることを用いるとI0=2A3+2C,I1=2B3,I2=2A5+2C3である。

微分後の等式は Ax2+Bx+C−x+1=3(x2I0−2xI1+I2) である。係数を比較して A=3I0,B−1=−6I1,C+1=3I2 を得る。これに上のI0,I1,I2を代入すると A=2A+6C,B−1=−4B,C+1=6A5+2C である。したがって C=−A6,B=15,C=1−6A5 である。 C=−A6とC=1−6A5を合わせると −A6=1−6A5 であり、これを解いて A=3031,C=−531 を得る。よって f(x)=3031x2+15x−531 である。

最後に、微分で定数分を失っていないことを確認する。x=0を元の等式に代入すると左辺は0である。右辺は∫−11(−t)3f(t) dt+225=−∫−11t3f(t) dt+225である。ここで∫−11t3f(t) dt=15∫−11t4 dt=15⋅25=225なので右辺も0である。したがって元の等式も満たしている。

別解

解法2

方針

右辺が x の3次式であることから、左辺の積分を一つの関数と見て f が2次式だと先に確定する。その後、微分後の恒等式へ一般の2次式を代入して係数を決め、元の式の定数項も確認する。

解答

(1) F(x)=∫0x{f(t)−t+1} dtとおく。与式の右辺を x について展開すれば3次式なので、F(x) は3次以下の多項式である。従ってf(x)=F′(x)+x−1は2次以下の多項式である。

(2) f(x)=Ax2+Bx+Cとおき、Ij=∫−11tjf(t) dt(j=0,1,2)とする。元の式を微分するとf(x)−x+1=3∫−11(x−t)2f(t) dt=3I0x2−6I1x+3I2.奇関数の対称積分が0であることからI0=2A3+2C,I1=2B3,I2=2A5+2C3.係数比較するとA=3I0,B−1=−6I1,C+1=3I2.すなわちA=2A+6C,B−1=−4B,C+1=6A5+2C.これを解いてA=3031,B=15,C=−531.従ってf(x)=3031x2+15x−531.最後に x=0 を元の式へ代入する。上の f では∫−11t3f(t) dt=15∫−11t4 dt=225,従って右辺の定数項も0となり、元の積分方程式を満たす。

総評

難度7、計算量7。目安時間は28分。積分方程式を、微分と係数比較で多項式の問題へ落とすのが中心である。fが2次式であることを示す段階では、右辺がxについて高々2次式である点を明確に書く。微分後の等式だけでは定数分の確認が必要なので、最後にx=0を元の式へ代入して整合性を確認すると答案として堅い。

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出典: 東北大学 1997年度 後期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。