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東北大学 1996年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

f(x) を連続な関数とする。すべての x に対してf(x)=sinx+1π0πf(t)cos(xt)dtが成り立つとき、f(x) を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

積分三角関数 文字消去定積分評価恒等式比較

方針

積分核 cos(xt) を加法定理で cosxcost+sinxsint に分ける。すると積分部分は cosxsinx の係数だけをもつ形になるので、未知定数 A,B を定義して f(x)=Acosx+(1+B)sinx と表す。最後にこの形を A,B の定義へ代入し、自己一致する値を求める。

解答

A=1π0πf(t)costdt,B=1π0πf(t)sintdtとおく。加法定理より cos(xt)=cosxcost+sinxsint であるから、与えられた式は f(x)=sinx+Acosx+Bsinx すなわち f(x)=Acosx+(1+B)sinx と書ける。

この式を A,B の定義に代入する。まずA=1π0π{Acost+(1+B)sint}costdt=1π(A0πcos2tdt+(1+B)0πsintcostdt).ここで 0πcos2tdt=π2,0πsintcostdt=0 だから A=A2 である。よって A=0 である。

同様にB=1π0π{Acost+(1+B)sint}sintdt=1π(A0πsintcostdt+(1+B)0πsin2tdt)=1+B2である。したがって B=1 となる。

以上より f(x)=2sinx である。実際、この f(x) を元の式に代入すると条件を満たすので、求める関数は f(x)=2sinx である。

別解

解法2

方針

積分部分を I(x) と置いて2回微分し、I=I を利用する。これにより f=f が得られるので、f=Acosx+Bsinx と表し、元の式から係数を決める。

解答

I(x)=1π0πf(t)cos(xt)dtとおく。f は連続なので I は2回微分でき、I(x)=I(x)である。与式 f(x)=sinx+I(x) を2回微分するとf(x)=sinxI(x)=f(x).したがってf(x)=Acosx+Bsinxと書ける。

元の式で x=0 とおくとA=f(0)=1π0πf(t)costdt.右辺へ f(t)=Acost+Bsint を代入するとA=A2,よって A=0 である。

次に与式を1回微分し x=0 とおくとB=f(0)=1+1π0πf(t)sintdt.A=0f(t)=Bsint を用いるとB=1+B2.したがって B=2 である。よってf(x)=2sinx.代入すれば、すべての実数 x で元の式を満たすことも確認できる。

総評

難度6、計算量5。積分核を加法定理で分けると未知関数は sinx,cosx の一次結合に限られる。微分法でも f=f が得られ、係数条件から一意に 2sinx と決まる。 2解法の最終値を照合し、境界条件・符号・定義域も確認した。

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出典: 東北大学 1996年度 後期日程 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。