方針
線分 PQ 上の点を、P から Q への内分比で表す。y=u となる比は (1+u)/2 なので、x=ut と z の式が得られる。体積は、固定した u での断面を x 方向に足し上げ、その断面積を 0≦u≦1 で積分する。x=ut に戻すと、必要な計算は 1−t2 と指数関数の偶対称な積分に分かれる。
解答
(1)
線分 PQ 上の点を (1−λ)P+λQ と表す。y 座標は (1−λ)(−1)+λ⋅1=−1+2λ である。これが u に等しいので λ=21+u である。したがって x 座標は x=(1−λ)(−t)+λt=(2λ−1)t=ut となる。∣t∣≦1 より −u≦x≦u である。
(2)
(1)と同じ λ=(1+u)/2 を用いると、z 座標はz=21−u(t2−1)+21+u(2et+e−t−2e+e−1)である。x=ut だから t=x/u であり、z=21−u{(ux)2−1}+21+u{2ex/u+e−x/u−2e+e−1}である。
(3) ∣t∣≦1 では t2−1≦0 であり、また et+e−t は [−1,1] で最大値を端点 t=±1 でとる。したがって(2)の z は0以下であり、平面 z=0 との間の高さは −z である。
固定した u における断面積を S(u) とすると、S(u)=∫−uu(−z)dx である。ここで x=ut と戻すと dx=udt であり、S(u)=u∫−11[21−u(1−t2)+21+u{2e+e−1−2et+e−t}]dt.必要な積分は ∫−11(1−t2)dt=34 および∫−11{2e+e−1−2et+e−t}dt=(e+e−1)−(e−e−1)=e2である。よって S(u)=u{32(1−u)+e1+u} となる。
求める体積は V=∫01S(u)du であるからV=∫01{32u(1−u)+eu(1+u)}du=(31−92)+(2e1+3e1)=91+6e5である。
別解
解法2
方針
掃過面を(u,t)で直接媒介表示し、x=utのヤコビアンuを使って体積を二重積分する。多項式部分と指数部分を分離して評価する。
解答
y=u における線分上の点は、P,Q の内分比からx=ut,z=21−u(t2−1)+21+u(2et+e−t−2e+e−1).したがって ∣t∣≦1 より −u≦x≦u であり、t=x/u とすれば (1), (2) の式を得る。
(3) 0≦u≦1, ∣t∣≦1 で z≦0 である。写像 x=ut ではdx=udt.よって体積は直接V=∫01∫−11(−z)udtdu=∫01u[21−u∫−11(1−t2)dt+21+u∫−11{2e+e−1−2et+e−t}dt]du.二つの t 積分はそれぞれ34,e2である。したがってV=∫01{32u(1−u)+eu(1+u)}du=91+6e5.
総評
難度8、計算量8。目安時間は35分。空間内で動く線分を、平面 y=u の断面に落として処理する問題である。y 座標から内分比 (1+u)/2 を決めること、x=ut によって範囲 [−u,u] を得ること、最後に x=ut へ戻して積分を簡単にすることが重要である。指数部分は偶対称なので、端点値との差として 2/e が出ることを丁寧に計算したい。
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出典: 東北大学 1998年度 後期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。