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東北大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

ab±1,0でない実数とする.
実数xyが,
sinxsiny=acosxcosy=bを満たしているとする.

(1) tan2yabを用いて表せ.
(2) 点(a,b)の存在する範囲をab平面に図示せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

三角関数図形と方程式 文字消去必要十分条件、範囲評価

方針

与式は分母が0でない比の条件なので、まず sinycosy が0でないことを確認する。sinx=asiny, cosx=bcosysin2x+cos2x=1 に代入して y だけの式にし、tan2y の値を求める。最後は、得られた値が正になることと、そのとき実際に x を取れることを確認して、(a,b) 平面の領域へ直す。

解答

(1)
sinx/siny, cosx/cosy が定義されているので、siny0, cosy0 である。与式から sinx=asiny,cosx=bcosy であり、sin2x+cos2x=1 に代入すると a2sin2y+b2cos2y=1 となる。ここで tan2y=T とおくと、sin2y=T/(1+T), cos2y=1/(1+T) であるから a2T+b21+T=1 である。したがって (a21)T=1b2 より tan2y=1b2a21 を得る。

(2)
問題の条件より a, b0, ±1 でないから、上の右辺は0ではない。実数 y が存在するには tan2y>0 が必要十分である。よって 1b2a21>0 であり、分子と分母の符号が同じになればよい。したがって{a2>1,b2<1,またはa2<1,b2>1である。すなわち求める範囲は a>1, b<1またはa<1, b>1 である。

この条件が十分であることも確認しておく。右辺が正なら、その値を T として tan2y=T を満たす y を取れる。このとき a2sin2y+b2cos2y=1 なので、(asiny,bcosy) は単位円上の点であり、これを (sinx,cosx) とする実数 x が存在する。

別解

解法2

方針

(1) は平方和からtan²yを求める。(2)は1がa²とb²の正の重み付き平均であることを使い、存在範囲を一行で判定する。

解答

(1) sinx=asiny,cosx=bcosyを平方して加えるとa2sin2y+b2cos2y=1.siny,cosy0 であり、T=tan2y と置けばa2T+b21+T=1.よってtan2y=1b2a21.(2)

上の平方和は1=a2sin2y+b2cos2yであり、sin2y,cos2y はともに正で和が1である。したがって 1a2,b2 の間に厳密に入る。すなわち(a21)(b21)<0.逆にこの条件なら 1a2,b2 の正の重み付き平均として表せ、その重みを sin2y,cos2y とする y が取れる。対応する (asiny,bcosy) は単位円上にあるので x も存在する。

よって求める領域はa>1, b<1またはa<1, b>1である。

総評

難度6、計算量5。目安時間は18分。三角比の比をそのまま扱うより、sin2x+cos2x=1 へ代入して y だけにするのが最短である。得点差がつくのは、siny, cosy が0でないこと、a,b±1 により右辺が0にならないこと、さらに存在条件が単なる不等号ではなく x の存在まで保証していることを確認する部分である。(a,b) 平面では、片方だけが絶対値1を超える2つの領域になる。

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出典: 東北大学 1998年度 前期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。