Evolton

東北大学 2000年度 後期日程文系(後期)数学 第1問

ABC=ACB=15である三角形ABCについて,
線分ABを点Aの側へ延長して,その上に点Dをとり,AD=BCとなるようにする.
このとき,次の問いに答えよ.

(1) sin15cos15tan15を求めよ.

(2) ADC=θとおくとき,sinθの値を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

三角関数 三角比の利用図形的解釈、計算整理

方針

15度の三角比は 4530 の加法定理で出す。後半は相似や座標で複雑にするより、BC=1 とおいて AB=AC を正弦定理から求め、延長上の点 D に対して三角形 ACD を調べるのが短い。AD=1AC=2sin15CAD=30 から余弦定理で CD を出し、面積または正弦定理で sinθ を求める。

解答

(1) 15=4530 であるから、加法定理よりsin15=sin45cos30cos45sin30=624である。同様にcos15=cos45cos30+sin45sin30=6+24である。したがってtan15=sin15cos15=626+2=23である。

(2) BC=1 とおく。ABC=ACB=15 なので BAC=150 であり、さらに AB=AC である。正弦定理から ACsin15=BCsin150=11/2=2 だから AC=2sin15=622 である。

D は線分 AB を点 A の側へ延長した上にあり、AD=BC=1 である。ADAB と反対向きの半直線なので CAD=180CAB=30 である。三角形 ACD で余弦定理を用いると CD2=AC2+AD22ACADcos30 である。ここへ AC=(62)/2AD=1 を代入してCD2=1+(622)2(622)3となる。

また θ=ADC であり、三角形 ACD の面積を2通りに表すと 12ADCDsinθ=12ADACsin30 である。AD=1 より sinθ=ACsin30CD となる。したがってsinθ=622121+(622)2(622)3である。すなわちsinθ=6241+(622)23(62)2である。

別解

解法2

方針

座標を置き、ADC の正弦を、点 C の高さと線分 DC の長さの比から求める。

解答

(1) 15=4530 よりsin15=624,cos15=6+24,したがってtan15=23.(2)
BC=AD=1 としてよい。正弦定理からAB=AC=2sin15=622=:s.A=(0,0)B=(s,0) とおくと、D=(1,0) である。また
BAC=150 なのでC=(3s2,s2).したがってDC=(13s2,s2),ゆえにDC=1+s23s.θ=ADC は正の x 軸と DC のなす角だからsinθ=s/21+s23s.s=(62)/2 を戻してsinθ=6241+(622)23(62)2.

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中5。目安は20分。(1)は標準的な加法定理だが、(2)では延長方向のため CAD150 ではなく 30 になる点が最大の注意点である。BC=1 とおくと全体が比だけで処理でき、ACCDsinθ の順に出せる。根号の整理は無理に有理化するより、どの三角形で余弦定理・面積公式を使ったかが追える形を優先したい。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

冊子PDFで見る東北大の三角関数の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 2000年度 後期日程 数学 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。