方針
bn は u=sinθ とおけば積分範囲も [−1/2,1/2] に変わり、直接計算できる。(2)は区間上で 1/2≦cosθ≦1 であることを、正の関数 ensinθ に掛けて積分する。(3)は(1)で得た bn の対数を n で割り、(2)の不等式ではさみうちを行う。
解答
(1) u=sinθ とおくと、du=cosθdθ である。またθ=−4πのときu=−21,θ=4πのときu=21である。したがってbn=∫−1/21/2enudu=[n1enu]−1/21/2より bn=nen/2−e−n/2 である。
(2) −π/4≦θ≦π/4 では 21≦cosθ≦1 である。また ensinθ>0 だから ensinθcosθ≦ensinθ であり、積分して bn≦an を得る。
一方、cosθ≧1/2 より ensinθ≦2ensinθcosθ である。これを積分して an≦2bn を得る。したがって bn≦an≦2bn である。
(3)
(1)の結果を bn=nen/2(1−e−2n) と書く。よってn1logbn=21−nlogn+n1log(1−e−2n)である。ここで (logn)/n→0 であり、log(1−e−2n)→0 だからn→∞limn1logbn=21である。
また(2)よりn1logbn≦n1logan≦n1logbn+n1log2である。右端と左端はいずれも 1/2 に近づくので、はさみうちによりn→∞limn1logan=21である。
はさみうち
別解
解法2
方針
bn は u=sinθ で直接積分する。(2)は区間上の cosθ の上下評価を積分へ移す。(3)では双曲線正弦型の表示から最大指数 en/2 だけを取り出し、対数スケールでは定数倍が消えることを示す。
解答
(1)
u=sinθ とおけばbn=∫−1/21/2enudu=nen/2−e−n/2.(2)21≦cosθ≦1(−4π≦θ≦4π).正の ensinθ を掛けて積分すると21an≦bn≦an.したがってbn≦an≦2bn.(3)bn=nen/2(1−e−2n)だからnlogbn=21−nlogn+nlog(1−e−2n)⟶21.(2)の正数の不等式に対数を取り、nlogbn≦nlogan≦nlogbn+nlog2.両端の極限は 1/2 なのでn→∞limn1logan=21.
総評
誘導は素直だが、(2)の不等式の向きと(3)の対数処理で差がつく。目安時間は25分前後。cosθ はこの区間で正なので、不等式を積分しても向きが変わらないことを明示したい。(3)では bn を最大指数の en/2 でくくると、極限に効く項と消える項がはっきり分かる。(logn)/n→0 を使う場面も答案に残しておくと丁寧である。
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出典: 東北大学 2003年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。