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東北大学 2003年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

2つの数列{an},{bn}をan=∫−π4π4ensin⁡θdθ,bn=∫−π4π4ensin⁡θcos⁡θdθ(n=1, 2, 3, ⋯⋯ )で定める.

(1) 一般項bnを求めよ.

(2) 各nに対して,次を示せ.bn≦an≦2bn(3)lim⁡n→∞1nlog⁡anを求めよ.
ただし,対数は自然対数であり,lim⁡x→+0xlog⁡x=0を用いてよい.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25分

積分、指数・対数、数列 置換積分、不等式評価、極限計算

方針

bn は u=sin⁡θ とおけば積分範囲も [−1/2,1/2] に変わり、直接計算できる。(2)は区間上で 1/2≦cos⁡θ≦1 であることを、正の関数 ensin⁡θ に掛けて積分する。(3)は(1)で得た bn の対数を n で割り、(2)の不等式ではさみうちを行う。

解答

(1) u=sin⁡θ とおくと、du=cos⁡θdθ である。またθ=−π4のときu=−12,θ=π4のときu=12である。したがってbn=∫−1/21/2enu du=[1nenu]−1/21/2より bn=en/2−e−n/2n である。

(2) −π/4≦θ≦π/4 では 12≦cos⁡θ≦1 である。また ensin⁡θ>0 だから ensin⁡θcos⁡θ≦ensin⁡θ であり、積分して bn≦an を得る。

一方、cos⁡θ≧1/2 より ensin⁡θ≦2ensin⁡θcos⁡θ である。これを積分して an≦2bn を得る。したがって bn≦an≦2bn である。

(3)
(1)の結果を bn=en/2n(1−e−2n) と書く。よって1nlog⁡bn=12−log⁡nn+1nlog⁡(1−e−2n)である。ここで (log⁡n)/n→0 であり、log⁡(1−e−2n)→0 だからlim⁡n→∞1nlog⁡bn=12である。

また(2)より1nlog⁡bn≦1nlog⁡an≦1nlog⁡bn+1nlog⁡2である。右端と左端はいずれも 1/2 に近づくので、はさみうちによりlim⁡n→∞1nlog⁡an=12である。

【はさみうち】

別解

解法2

方針

bn は u=sin⁡θ で直接積分する。(2)は区間上の cos⁡θ の上下評価を積分へ移す。(3)では双曲線正弦型の表示から最大指数 en/2 だけを取り出し、対数スケールでは定数倍が消えることを示す。

解答

(1)
u=sin⁡θ とおけばbn=∫−1/21/2enu du=en/2−e−n/2n.(2)12≦cos⁡θ≦1(−π4≦θ≦π4).正の ensin⁡θ を掛けて積分すると12an≦bn≦an.したがってbn≦an≦2 bn.(3)bn=en/2n(1−e−2n)だからlog⁡bnn=12−log⁡nn+log⁡(1−e−2n)n⟶12.(2)の正数の不等式に対数を取り、log⁡bnn≦log⁡ann≦log⁡bnn+log⁡2n.両端の極限は 1/2 なのでlim⁡n→∞1nlog⁡an=12.

総評

誘導は素直だが、(2)の不等式の向きと(3)の対数処理で差がつく。目安時間は25分前後。cos⁡θ はこの区間で正なので、不等式を積分しても向きが変わらないことを明示したい。(3)では bn を最大指数の en/2 でくくると、極限に効く項と消える項がはっきり分かる。(log⁡n)/n→0 を使う場面も答案に残しておくと丁寧である。

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出典: 東北大学 2003年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。