方針
4人乗りの車に乗る人数を先に決めると、座席や運転者の区別をしない「集合の分け方」だけを数えればよい。(1)は全員乗車なので4人乗りの人数は2,3,4人に限られる。(2)はその数え上げから、運転できる3人が一方の車に偏ってしまう場合を除く。(3)は徒歩も空車も許されるので、各人を「4人乗り・5人乗り・徒歩」の3種類へ割り振り、最後に定員超過だけを取り除く。重複を避けるため、常に4人乗りの車に乗る集合を基準に数える。
解答
(1)
4人乗りの車に乗る人の集合を決めれば、残りは5人乗りの車に乗る。座席の位置や運転者は区別しないので、同じ集合分けを二度数えないように、4人乗りの人数だけで場合分けする。
全員が2台に分乗するから、4人乗りの車に乗る人数を とすると、5人乗りの車には 人が乗る。定員条件より であるから、 である。したがって分乗の組合せは通りである。
(2)
まず(1)の91通りを考え、その中から各車に少なくとも1人は運転できる人が乗るという条件に反するものを除く。運転できる人を 、運転できない人を4人とする。
4人乗りの車に運転できる人が1人もいない場合、4人乗りの人数は2,3,4人なので通りである。このとき5人乗りには が全員乗るので、5人乗り側の条件は満たしているが、4人乗り側が条件に反する。
反対に、5人乗りの車に運転できる人が1人もいない場合は、 の3人全員が4人乗りの車に乗る。4人乗りの人数は3人または4人であり、 通りである。これら2種類は同時には起こらないから、求める数は 通りである。
(3)
徒歩も空車も許されるので、4人乗りの車に 人、5人乗りの車に 人乗るとする。定員条件は である。まず4人乗りに乗る 人を選び、残り 人から5人乗りに乗る 人を選ぶと、徒歩の人は自動的に決まる。よって通りである。これを計算すると 通りである。
条件・検算
2台は容量が異なるため車の入れ替えを同一視せず、空車・徒歩を許す(3)では定員超過を包除した。
別解
解法2(割当てと包除原理)
方針
(1) (2) は4人乗り側の集合を選ぶ。(3) は各人を4人乗り・5人乗り・徒歩の3状態へ自由に割り当てた 通りから、各車の定員超過を包除する。
解答
(1)
4人乗りの車の人数は2,3,4人のいずれかであるから、通りである。
(2)
(1)の91通りから、運転できる が片方の車に1人もいない場合を除く。4人乗り側に運転者がいない場合は通り、5人乗り側に運転者がいない場合は通りである。両方は同時に起こらないので通りである。
(3)
各人を「4人乗り」「5人乗り」「徒歩」の3状態へ自由に割り当てると通りである。4人乗りが5人以上になる割当ては通り、5人乗りが6人以上になる割当ては通りである。両方の定員を同時に超えることはできない。よって通りである。
総評
難度4、計算量4。目安時間は20〜25分。(1)は「どちらの車を基準に数えるか」を固定すれば標準的な組合せの問題である。(2)は運転可能者が各車に必要という条件を、直接数えるか余事象で数えるかを選ぶのが要点で、運転できる3人が片方に全員偏る場合を二重に扱わないことが採点上重要になる。(3)は徒歩と空車が許されるため(1)(2)とは条件が変わる。各人を3種類に割り振る発想を使うと速いが、定員超過を除く際に「両方同時に超過」は不可能であることまで確認したい。答案では、4人乗りの人数、5人乗りの人数、徒歩の人数のどれを先に決めたのかを明示すると、重複や漏れを防ぎやすい。