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東北大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

定数abcpqを整数とし,次のxyの3つの多項式P=(x+a)29c2(y+b)2Q=(x+11)2+13(x+11)y+36y2R=x2+(p+2q)xy+2pqy2+4x+(11p14q)y77を考える.以下の問いに答えよ.

(1) 多項式PQRを因数分解せよ.

(2) PQQRRPは,
それぞれxyの1次式を共通因数としてもっているものとする.
このときの整数abcpqを求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

数と式整数 展開・因数分解、恒等式比較、場合分け

方針

まず3つの多項式をすべて1次式の積に分解する。共通因数を比較するときは,どの因数も先頭の係数を1にそろえて,y の係数と定数項を比較する。Q の因数は x+4y+11x+9y+11 で固定されるので,QR の共通因数から q を先に決める。次に,P の因数の y 係数は ±3c であることから,PQ の共通因数を絞り,残った因数を R と比較して a,b,c,p を決める。

解答

(1) P は平方の差であるからP=(x+a)2{3c(y+b)}2={x+a3c(y+b)}{x+a+3c(y+b)}である。すなわち P={x3cy+a3bc}{x+3cy+a+3bc} である。

また,Q4+9=13,49=36 を用いて Q=(x+4y+11)(x+9y+11) と分解できる。

最後に R(x+py7)(x+2qy+11)=x2+(p+2q)xy+2pqy2+4x+(11p14q)y77であるから R=(x+py7)(x+2qy+11) である。

(2)

すべての1次因数は x の係数を1にして比較してよい。まず QR の共通因数を考える。R の因数 x+py7 は定数項が 7 であり,Q の2つの因数はいずれも定数項が 11 なので,これは Q の因数とは一致しない。

したがって共通因数は x+2qy+11 である。これが x+4y+11 または x+9y+11 と一致する。q は整数なので 2q=4 だけが可能であり,q=2 である。このとき R=(x+py7)(x+4y+11) となる。

次に PQ の共通因数を考える。P の因数の y 係数は ±3c である。Qy 係数は 4 または 9 であり,c は整数だから,±3c=4 は不可能である。よって共通因数は x+9y+11 であり,3c=9または3c=9 から c=3またはc=3 である。いずれの場合も,P の2つの因数は x+9y+(a+9b),x9y+(a9b) である。 PQ の共通因数が x+9y+11 であることから a+9b=11 である。また PR も共通因数をもつ。R の因数 x+4y+11P の因数になれないので,x+py7P の残りの因数 x9y+(a9b) と一致する。したがって p=9,a9b=7 である。

連立して{a+9b=11,a9b=7を解くと a=2,b=1 である。以上より (a,b,c,p,q)=(2,1,3,9,2), (2,1,3,9,2) である。

定数項と y の係数を組にして照合すると、共通因数の対応が一意に決まる。

総評

難度7,計算量7。目安時間は30分。因数分解そのものより,共通因数を「係数を正規化して比較する」整理力が得点を分ける。x+py7 は定数項だけで Q の因数から外せること,±3c=4 が整数条件で不可能なことを明記したい。c=±3 の2通りを最後まで残す点も失点しやすい。 検算では得た5整数を3つの因数分解へ戻し、各組が指定どおり別々の1次因数を共有することを確認する。

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出典: 東北大学 2006年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。