方針
まず3つの多項式をすべて1次式の積に分解する。共通因数を比較するときは,どの因数も先頭の係数を1にそろえて, の係数と定数項を比較する。 の因数は , で固定されるので, と の共通因数から を先に決める。次に, の因数の 係数は であることから, と の共通因数を絞り,残った因数を と比較して を決める。
解答
(1) は平方の差であるからである。すなわち である。
また, は を用いて と分解できる。
最後に はであるから である。
(2)
すべての1次因数は の係数を1にして比較してよい。まず と の共通因数を考える。 の因数 は定数項が であり, の2つの因数はいずれも定数項が なので,これは の因数とは一致しない。
したがって共通因数は である。これが または と一致する。 は整数なので だけが可能であり, である。このとき となる。
次に と の共通因数を考える。 の因数の 係数は である。 の 係数は または であり, は整数だから, は不可能である。よって共通因数は であり, から である。いずれの場合も, の2つの因数は である。 と の共通因数が であることから である。また と も共通因数をもつ。 の因数 は の因数になれないので, が の残りの因数 と一致する。したがって である。
連立してを解くと である。以上より である。
定数項と の係数を組にして照合すると、共通因数の対応が一意に決まる。
総評
難度7,計算量7。目安時間は30分。因数分解そのものより,共通因数を「係数を正規化して比較する」整理力が得点を分ける。 は定数項だけで の因数から外せること, が整数条件で不可能なことを明記したい。 の2通りを最後まで残す点も失点しやすい。 検算では得た5整数を3つの因数分解へ戻し、各組が指定どおり別々の1次因数を共有することを確認する。