方針
条件(i)は係数が左右対称であることを表すので,まず , を得る。次にその形を保ったまま を展開して係数を比較し,最後に で全体の倍率を決める。別解として,条件(ii)を中心 に関する対称性と見て,最終形が になることも確認できる。
解答
条件(i)を用いる。いま であるから である。これが に等しいので,係数比較により である。したがって と書ける。
次に条件(ii)を使う。展開公式 を用いる。 の の係数は であり,これが の の係数 に等しい。したがって より である。
さらに の係数を比較する。 の の係数は であり,これが の の係数 に等しい。よって である。 を代入して となるから である。
したがって である。条件(iii)より であり, だから である。よって である。
別解
解法2(対称式で整理)
方針
条件(ii)を先に使い、 とおく。 と の交換で不変な4次以下の多項式は と書ける。この形を条件(i)へ代入すると、係数比較が3文字だけで済み、最後に条件(iii)で倍率を決められる。
解答
条件(ii)の利用
とおくと、 を に替えても は変わらない。したがって、条件(ii)を満たす4次以下の多項式はと表せる。実際、 とおけば条件(ii)は であり、 は の偶数次だけからなる。 なので上の形になる。
条件(i)の利用
を用いて両辺を展開するとこれが恒等的に だからである。よって条件(iii)の利用
である。したがってを得る。
総評
難度は10段階中4、計算量は10段階中4。試験場での目安は16分で、係数比較を丁寧に行えば完答しやすい問題である。採点点は、条件(i)から を正確に読み取ること、条件(ii)の展開で を落とさないこと、最後に で倍率を決めることである。展開量は多くないが、符号ミスが起きやすいので、 を先に書いてから係数比較するとよい。